市政の動き−議会報告
【24.07.28】NO.2235 自衛隊への18歳の個人情報提供法的義務づけはなく中止すべき
24年度の情報提供拒否、除外申請は４人 21年度か延べ合計２２８６人の情報を提供
知立市は２０２１年度から防衛大臣の要請に基き、自衛隊員募集のために住民基本台帳記載の男女18歳の名前、生年月日、性別、住所を宛名シールで情報提供しています。法的義務もない中、若者を戦場に送るに等しい個人情報の提供は中止すべきです。日本共産党は、情報提供中止を求めるとともに、情報提供を希望しない者が申請により名簿から除外される仕組みを作れと要求。今年度実施、４人（男女各２名）が除外申請し、プライバシー侵害をまぬがれました。
法的義務付けがないのに �犹堋紅獣猫瓩脳霾鹹鷆�
市は名簿提供について、「県総務部と防衛大臣から「自衛隊法97条１項及び、同法施行令１２０条に基づいて名簿提供を求める通知があり」、20年５月に知立市個人情報審査会に宛名シールで情報提供することについて諮問。知立市個人情報審査会は、６月に「自衛隊法施行令１２０条による規定は、防衛大臣が市長村長に対し、情報提供は求めることができるとするにとどまる、あくまでも自治体の判断（任意）で行うもの」と答申し、情報提供の義務づけを認めませんでした。しかし、�犹堋垢糧獣猫瓩把鷆，掘�24年度まで２２８６人分の情報を提供しました。全国では情報提供をしない自治体がありますが、国からのお咎めはありません。市の仕事は個人情報を守りプライバシー権を擁護すること、情報提供は止めるべきです。
今、自治体による「任意」の情報提供そのものの違法性が問われ、各地で訴訟が起きています。
奈良市の当時高校生 18歳が奈良市と国を提訴
奈良市が昨年、自衛隊の求めに応じて18歳と22歳を迎える住民の住民基本台帳記載の４情報を本人の同意なく提供、それを基に自衛隊が入隊勧誘の郵便はがきを送付したことは憲法13条で保障されたプライバシー権を侵害するなどとして、３月に同市在住の18歳のＲＹＵさん〈仮名・提訴時高校生）が国と奈良市に国家賠償を求め奈良地裁に提訴。７月２日の第１回口頭弁論で、自衛隊への個人情報提供について、以下、代理人弁護士が訴状の要旨を述べました。
◆要保護性の高い未成年を含んでいたこと◆高校生に対する就職勧誘活動は厳格な規制がかけられ保護されているにもかかわらず、配慮を全くしていないこと◆提供先が極めて特殊であること（賭命義務が課される）◆本人、親権者に通知もなく、同意を取ることも手続きも取らず個人情報が提供されたこと◆奈良市が法的根拠もなく、以上の問題点を乗り越えて個人情報を提供したこと。最高裁判決の「情報提供されない」プライバシー権を示し、違法性を指摘しました。
■福岡県太宰府市は、世論に押され24年度に情報提供中止を決定。中止理由は、「全国的に訴訟が広がっている」等を挙げています。
提供希望者の申請に基づく情報提供に変えるべき
市は今年度、情報提供することに不同意の人の削除申請を認めましたが、削除申請をしない人は暗黙のうちに情報提供に同意をしているとみなすもので問題です。
今後も情報提供を続けるというのであれば、提供希望者の申請に基づく仕組みに変え、プライバシー侵害のないようにすべきです。
