市政の動き−議会報告
【11.10.21】「知立市議が商店街組合費を着服」の新聞報道(10月21日朝刊)に波紋広がる。知立市議会が急きょ代表者会議開催。(10月21日午後1時)
10月17日議長へ辞職願が提出され、同日受理、許可。理由は「一身上の理由」
「愛知県知立市議だった永井真人氏(46)が、会計理事を務める知立中央通り商店街協同組合の組合費370万円余りを着服していたことが分かった。永井氏は20日までに市議長に辞職願を提出、受理された。「一身上の都合」を理由にしているが、着服の責任を取ったとみられる・・・」とする新聞報道について、知立市議会は本人に事実確認した上で、各派代表者会議を開催。全会派からの出席のもと、対応を検討しました。
市議会への信頼を大きく失墜させたことを市議会として深くお詫びし、信頼回復に全力を傾注することを確認。
不正は永井氏が会計理事になった6年前からで、組合員の会費や行政の補助金などの横領を繰り返していた。通帳は永井氏が管理しており、組合は毎年の監査で気づかなかった。9月半ばに外部の指摘をきっかけに不正が発覚・・・と、中日新聞報道されました。自らの商売上の理由から370万円もの組合会計から着服したこと事態、(返金したそうだが)決して許されない反社会的行為であることは言うまでもありません。また市民から選ばれた議会人として、さらに重大な責任を問われる問題です。「遺憾である」「残念だ」「辞職は当然」の言葉に尽きるものです。
知立市議会は現在、議会改革について真剣に取り組んでいるさなかであり、この出来事は議会内のショックは非常に大きい。代表者会議では、まずは市民にたいし、議会への信頼失墜をきたしたことへのお詫びと信頼回復への努力を約束することを確認しました。
「行政の補助金などの横領」「退職金は受け取る意向」との中日新聞記事は、誤認で問題です。
中日新聞は記事の中で、間違った記載をしている点は、指摘しておきたい。永井氏が横領したお金について、「組合員の会費や行政の補助金など」としているが、市の公金であればさらに事態は重大。調査の結果、補助金は電灯料補助で、領収書に基づく実績で補助しているため、「補助金の横領」は誤認であることが明らかになりました。
また、「退職金」の制度は市会議員には無いことから、これも間違いで、市民への誤解を招くものとして、代表者会議で訂正記事を求めることとしました。「受け取る金額は300万円ほど」とあるのは、議員共済の退職時の給付です。議員年金は現在廃止されていますが、これまでの本人の掛け金に応じての給付があります。ただ、これについて代表者会では、「給付の制限・停止」の基準があるため、それに沿うことになると確認されました。新聞報道は正確な記事を望みたいものです。
中日新聞記事全文は次の通りです。
愛知県知立市議だった永井真人氏(46)が、会計理事を務める知立中央通り商店街協同組合の組合費370万円余りを着服していたことが分かった。永井氏は20日までに市議長に辞職願を提出、受理された。「一身上の都合」を理由にしているが、着服の責任を取ったとみられる。
関係者によると、不正は永井氏が会計理事になった6年前からで、組合員の会費や行政の補助金などの横領を繰り返していた。通帳は永井氏が管理しており、組合は毎年の監査で気づかなかった。
9月半ばに外部の指摘をきっかけに不正が発覚。本人にただすと、着服を認めた上で「経営するバーの運転資金や選挙資金に充てた」などと話したという。横領額は既に全額返済されている。組合では、警察に告訴するかどうかを25日の臨時総会で話し合う。
永井氏は市議を辞職したものの、退職金は受け取る意向。市議会議員共済会(東京)によると金額は300万円ほどになるという。
永井氏は2006年7月の市議選で初当選し、2期目だった。自民党系の最大会派、市政会に属していたが、今年3月に市立保育園の廃園問題をめぐり会派を離脱。知立ど真ん中の会代表となった。
永井氏は中日新聞の取材に「景気の落ち込みで店の経営が苦しくなり、不正をしてしまった。有権者の信頼を裏切り、本当に申し訳ない」と話した。
(中日新聞)