市政の動き−議会報告
【11.06.16】《深刻な災害》原発からのすみやかな撤退を!自然エネルギーへの大転換を!
原発の技術は未完成で危険!浜岡原発の廃炉を!(日本共産党)
東京電力・福島原発事故は、日本と世界の人々に大きな衝撃をあたえ、原発に依存したエネルギー政策をこのまま続けていいのか、重大な問題を突きつけています。原発からの撤退と自然エネルギーへの大胆な転換の流れは、イタリアの国民投票の結果など国際的にも大きく広がっています。日本共産党は、「原発からのすみやかな撤退、自然エネルギーの本格的導入を―国民的討議と合意を呼びかける」提言を発表。知立市議会6月定例会では、知立市として実施すべき具体的課題を提案しました。
「運転中止は理解できる」6月議会にて林市長が答弁!
浜岡原発は、東海地震の予想震源域の真上に原子炉がある最も危険な原発。林市長は、浜岡原発中止について、「危険性があり中止は理解できる」と答弁。さらに、永久中止・廃炉には、「電力不足を自然エネルギーで対応できるか、原発は安全確保にかかるコストで淘汰される」との見解を表明。
莫大な「死の灰」を原子炉に安全に閉じ込める技術を人類は手にしていない。
いま開発されている原子炉は、核エネルギーを取り出す過程で、莫大な放射性物質=「死の灰」を生み出します。100万kWの原発が一年間稼動すると、広島型原爆1000発を超える「死の灰」がたまります。そして、この「死の灰」をどんな事態が起こっても、原子炉の内部に安全に閉じ込める保証がありません。人類はその技術をいまだ手にしていません。
現在の原子炉には、運転中はもちろん運転中止後でも、冷却水で炉心を冷やし続けることが必要で、冷水がなくなるとわずかな時間で炉心がとけコントロール不能に陥る弱点があります。
使用済み核燃料」を後始末する技術がない。=トイレなきマンション=
「使用済み核燃料」は、核分裂でできた「死の灰」と毒性の強いプルトニュームなどが含まれ、大量の放射性物質を絶えず出し続けます。これらには半減期が千年、万年単位の長いものが含まれており、人間の環境から長期間にわたって確実に隔離しなければなりません。しかし、危険な「使用済み核燃料」を安全に処理する技術がいまだ確立されていません。青森県六ヶ所村に建設された「再処理工場」は、未完成で危険なもの。稼動のメドも立っていません。現在は、原発内の「貯蔵プール」で保管していますが、冷却し続けることが必要で、放射能汚染の新たな発火点になりかねません。
太陽光発電など自然エネルギーの導入、国民的合意づくりを
日本の自然エネルギーは、大きな可能性を持っています。実際のエネルギーとなりうる資源量(エネルギー導入ポテンシャル)は、太陽光、中小水力、地熱、風力だけでも20億kW以上と推定(環境省など)。これは原発54基の発電能力の約40倍です。太陽光パネルを公共施設や工場、耕作放棄地などに設置するなど、豊かな可能性を現実のエネルギーとして実用化するとりくみが必要です。