市政の動き−議会報告

【19.09.25】陳情:後期高齢者医療の窓口負担2割化の中止を。

高齢者の27%が貧困状態と紹介。2割への負担増は反対委

  9月議会へ「後期高齢者医療費窓口負担2割化の中止を求める意見書採択を求める陳情」が提出されました。陳情者は、全日本年金者組合愛知県知立支部、代表者 櫻井かち子様(弘法町)です。【陳情趣旨】は昨年来、75歳以上の高齢者が加入する後期高齢者医療保険の窓口負担を現行1割から2割にする議論が、経済財政諮問会議や、財政制度審議会で進められている。高齢者の実態を賢察の上、知立市議会が意見書を関係省庁に送付することを求めました。9月18日の市民福祉委員会では、日本共産党の牛野委員のみ賛成。陳情は不採択すべきとしました。

国民健康保険窓口負担は、2020年度から2割に

 70歳からの国民健康保険窓口負担は現在1割が基準。しかし、政府は20年度から2割負担にすることを決めました。それに合わせるかのように、後期高齢医療の窓口負担も2割にすることに向け、内閣府に置かれた経済財政諮問会議や、財政制度審議会で審議が進められています。

年金生活の実態を紹介。医療団体から反対の声

  国の動きに対し、全国の高齢者や高齢者団体、医療関係団体から、反対の声が上がっています。
 戦後、経済の発展につれ、安心して書かれる医療制度が順次整えられて、日本は世界一長寿国になったと評されています。陳情者は「高齢者世帯の27%が貧困常態。一人暮らし高齢者の約半数は生活保護基準を下まわる年金収入で生活している」と年金生活者の実態を紹介しています。
 このような中で、窓口負担の2割化は、困難な生活にさらに追い打ちをかける施策と説明し、「高齢者の実態をご賢察のうえ、意見書採択されるよう陳情いたします」と市議会に陳情を提出しました。

委員会では共産党以外は陳情に反対を表明

   陳情審査をした市民福祉委員会では、委員長を除く6人が賛否を表明。「賛成少数で不採択とするもの」と委員会では決まりました。採択に賛成は、日本共産党市議団のみ。牛野委員は賛成の発言で、「すでに75歳以上で一定の所得がある人は窓口3割負担となっている。所得格差が広がる中、必要な医療にお金の心配なく安心してかかることができる医療制度を維持するためにも一律に負担増はすべきではない」と発言。他の委員からは「負担のあり方について何かしらの対応が必要」(民友クラブ・稲垣委員)、「制度のあり方の議論。受益者負担の原則もある。国の動向を見る」(立志会・風間委員)、「制度の持続可能性を考えると必要」(市政会・中島委員)がそれぞれ採択に反対の発言をしました。 なお、陳情は9月27日の最終日本会議で採決を行います。

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