市政の動き−議会報告
【19.10.30】核兵器禁止条約批准国32カ国に。准求める意見書等424議会に
知立市平和都市宣言の理念実現へ。子どもたちを広島・長崎に派遣を
核兵器禁止条約は2017年7月に国連で採択され、50カ国の批准で条約が発効します。「核兵器廃絶国際デー」の9月26日に条約の新たな署名・批准書提出式がおこなわれ、ラオスなど5カ国が批准書を提出、批准国は32カ国になり、あと18カ国で条約は発効します。唯一の被爆国日本は、条約への署名(調印)・批准に背をむけています。しかし、地方議会での署名・批准を求める意見書決議の採択は10月15日現在、424議会に広がっています。今後、知立市議会の動向が注目されます。
核兵器禁止条約の発効で、核兵器全面禁止・違法に
国連での核兵器禁止条約採択はは、広島・長崎の原爆被災者による核兵器廃絶の運動が国際世論を動かし、条約採択に大きな貢献をしたICAN(国際核廃絶キャンペーン)がノーベル平和賞を受賞しました。条約第1条は、「核兵器の開発、実験、生産、製造、取得、保有、貯蔵、委譲、受領、使用、使用の威嚇」を全面的に禁止しています。条約は、50カ国の批准から90日後に発効し、核兵器は違法となります。核保有国は発効後も、直ぐに核兵器を放棄することはないでしょう。しかし、違法な核兵器を廃絶せよとの国際世論のもと、保有国国内でも廃絶に向けた世論・運動が高まるでしょう。世論こそが核廃絶の大きな原動力です。
岩手県の意見書採択97%。愛知では岩倉・設楽のみ
核兵器禁止条約への調印(署名)・批准を日本政府に求める意見書決議は10月15日現在、424議会で採択され、県市町村合計1788自治体の24%に。岩手県では、県を含め33議会、97%が採択。愛知県内の採択は、岩倉市議会と設楽町議会のみの4%にとどまっています。
知立市議会は、平成22年(09年)に「知立市平和都市宣言」を全会一致で採択。この理念は、核兵器禁止条約を推進する立場と解することができます。今後、各会派へは「宣言」の立場で、核兵器廃絶、条約批准への積極的な対応が期待されています。
平和教育として、広島または長崎への生徒派遣は、県内の7市2町1村で実施。北名古屋市は、市内6中学各1名を広島または長崎に派遣、感想文を冊子にし、中学校に配布。岩倉市は、市内小中学生平和派遣団(隔年交代)を広島または長崎へ派遣、平和記念式に参加しています。
平和教育の一層の推進、「知立市平和都市宣言」の理念実現にむけ広島・長崎へ子どもたちを派遣し、被爆地を実感してもらうことが大切では。実施の検討を提案します。
知立市平和都市宣言
歴史と伝統に育まれた知立市。私たちはこのまちで、平和で安心して暮らすことを心から願っています。私たちが願う明るく住みよいまちは、平和なくしてはかないません。そして世界の恒久平和は、人類共通の願いです。私たちは世界で唯一の核被爆国の一員として、二度と惨禍を繰り返さないよう、国際社会を導く役割を果たさなければなりません。ここに知立市は、核兵器の廃絶と戦争のない平和な世界の実現に貢献することを誓い、「平和都市」を宣言す。 平成22年6月18日