市政の動き−議会報告
【20.03.06】事務事業点検、廃止・縮小は福祉サービスばかり
大型事業優先の対応ばかり、さらなる市民サービス廃止・縮小はするな
知立市は、2019年度は数え80歳への敬老祝金を廃止、20年度は特定疾患見舞金(難病者)を廃止する方針。21年度以降には、障がい者への心身障害者扶助料の縮小、3人乗り自転車貸出事業廃止などを計画しています。市は新規事業を実施するために既存事業を廃止・見直し・縮小すると説明しています。日本共産党の佐藤おさむ議員は3月議会、福祉手当などの廃止・縮小をすすめる事務事業点検について質しました。
未事業化の大型事業は見直し・縮小・延期を
2018年度の事務事業点検では、45事業を点検し31事業を廃止・見直し・縮小、19年度は35事業のうち17事業を廃止・見直し・縮小すると結論付けました。議会に報告された廃止等の事業は、18年度分17件、19年度分11件だけです。報告された事業をみると、福祉手当や補助金などの廃止(表1)ばかりで、知立駅周辺整備事業や街路事業の廃止・見直し・縮小はありません。
日本共産党は、大型事業優先ではと指摘、実施中の鉄道高架事業など除き、事業化されていない大型事業は見直し及び延期すべきと要求しました。市は、「新規事業・事業拡充のために行っている。建設事業、鉄道高架事業は、予算査定などでやっている」と答弁。
借金返済ピーク時に向け、更なる市民サービス削減か
市の予算編成方針は、借金返済額のピークをむかえる27年までに毎年度に決まって支払う経常経費と市税など自由に使える経常財源の割合を、19年度の91・2%から86・6%を目指すとしています。 日本共産党は、人件費、借金返済額、維持補修費などを減らすことは困難であり、結局、市単独の福祉サービスや補助金を削減することになるのではないか。また、借金返済額のピーク時に返済額を押し上げているのは鉄道高架などの大型事業関連が大きなウェイトを占めているのではと指摘し、大型事業が栄え市単独の福祉等の市民サービスが枯れ無くなることがないよう強く要求しました。市は、「借金返済額は建設事業の占める割合が多く、近年は教育関係が増えている」と述べ、「そういったものが増えるからといって市民サービスを犠牲にしていく考えは持っておりません」と答弁しました。
心身障害者扶助料の更なる縮小及び廃止はするな
知立市心身障害者扶助料は、「社会保障の理念に基づき・・・福祉の増進に寄与する」目的で支給(表2)。市は、「21年度に特別障害者手当、愛知県在宅重度障害者手当受給者への支給廃止の理由を「扶助料を聖域と考えてきたが、増える続ける障害福祉サービス費確保のため」と答弁。日本共産党は、併給受給者への廃止反対を表明し、それ以外への支給を今後も現行どおり継続するよう強く要求しました。市長は、明確に継続するとの答弁をしませんでした。