市政の動き−議会報告

【21.01.20】2067 市は「農業委員会の意見書」を重く受け止め 農業施策の一層の振興をすべき

「意見書」にある農業施策の具体化 2021年度予算に振興策の予算化を

   日本共産党の佐藤おさむ議員は、12月市議会一般質問で農業施策の一層の振興について質問。市は今後、企業誘致及び区画整理事業推進のため、都市計画マスタープランで100ha超に及ぶ優良農地を削減する方針です。知立市農業委員会は農地の大幅減少を危惧し、市長に11月5日「知立市農業施策に関する意見書」を提出、翌日には市議会議長宛に「知立市農業施策への支援の要望書」を提出しました。日本共産党は、農業委員会の意見書を尊重し、市の認識を質しました。

開発による農地の大幅 削減は営農の大打撃

   市の都市計画マスタープランは、20年度から31年度を期間とし、企業誘致を図るために産業促進拠点を西町本田地区、上重原北部地区、八橋町東部地区、牛田IC北地区、西中IC西地区、谷田町北部地区の6地区を指定、100ha超の優良農地削減です。農地減少は営農にとって死活的問題となっています。
 日本共産党市議団は20年3月議会、都市計画マスタープランの採決で「守るべき農業振興地区・優良農地を大幅に減らす計画であり、農業者の生業に大打撃を与える」等を指摘、唯一反対しました。

要望で「出来るものは予算化したい」と市長

   農業委員会の意見書(左囲み参照)は、農業委員会法38条1項に基づくものです。日本共産党は12月議会、市の意見書への認識を質問。担当部長は「農業委員会という正式な機関からの意見書であり、重たいものと受け止めている」と答弁。しかし、今議会に産業促進のためとして「都市計画法に基づく開発行為等の許可の基準に関する条例」を提出。企業誘致に向けた施策は進んでいる。一方、農業施策は一向に具体化されていないが、今後の具体策はと質問。担当部長は「意見書が出されたので、経済課で対策をまとめ、12月の農業委員会総会で意見書への回答をしていきたい」と答弁しました。
 日本共産党は検討を急ぎ、「意見書にある施策を21年度予算に反映すべき」と提案。市長は「関係者に寄り添っていかなければならない。予算化できるものは予算化していきたい」と答弁しました。

営農者の意向を無視した開発には反対

   「都市計画法に基づく開発行為等の許可の基準に関する条例」は、産業促進拠点の西町・上重原・西中地区を対象に民間開発を前提に、工場等の敷地面積や敷地が道路に接する部分の道路幅員等の許可基準を定めるものです。
 日本共産党は、虫食い的開発を一定抑制するでは、農業委員会の意見書が求める「虫食い的開発を抑制し、面的広がりのある農用地を確保すること」に合致すると判断、賛成しました。しかし、条例を制定したからといって、営農者の意向を無視して、どんどん開発を推進することには強く反対です。

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