市政の動き−議会報告
【21.01.20】2067 コロナ禍での12月議会 病院等への支援強化を求める陳情を否決、これでよいのか
支援強化の陳情に賛成は共産党と正和会のみ。 市は医療機関支援の必要性から補正予算対応
知立市12月議会は21日、最終日の本会議で「国・県に新型コロナウイルス感染症にかかわる医療・介護・福祉・保育事業等への支援強化を求める陳情」を反対多数で否決しました。陳情は、医師や看護師等へのＰＣＲ検査や危険手当の支給、感染対策費の補助、感染症病床増など、医療・福祉現場を守ることを訴えています。しかし、陳情に賛成したのは日本共産党の佐藤おさむ議員・牛野北斗議員と正和会の川合正彦議員の３人のみ。コロナ対策が喫緊の課題の中、議会が市民に背を向ける態度は問題です。
市民の切実な訴えの陳情 ＰＣＲ検査や支援補助金を
今回の陳情は、愛知保険医協会などによる愛知自治体キャラバン実行委員会や女性団体・新日本婦人の会知立支部から提出されたものです。陳情は、新型コロナ感染の拡大により、「医療・介護・福祉・保育事業所の経営が悪化、賃下げにつながる事例」や「防護具の不足から感染への不安も増大」と指摘。「大変公共性の高い分野であり、本来は事業所の運営や安全・安心な職員体制、働く労働者の処遇の確保は国や県の責任で行うべき」とし、市議会から国と県に意見書提出を求めてめした。陳情を審査する市民福祉委員会で、提出者が意見陳述しました。
主な、要望項目は次のとおりです。�ヾ鏡�患者を看るスタッフにＰＣＲ検査を実施、�⊆�診抑制などによる収益の補てん、��事業継続の為に感染症対策に掛る費用の支援、�っ楼莪緡店汁曚亡陲鼎�公的病院の削減中止と感染症病床の増床です。
医療崩壊が指摘される中 ｢動向を見守る｣と反対
市民が傍聴する中、市民福祉委員会で日本共産党は「日本医師会などは支援強化を求めている。コロナ第３波の今こそ、医療崩壊を防ぎ、献身的に業務についている現場を支援することを市民の代表である市議会が国や県に訴える必要がある」と陳情に賛成の意見表明しました。しかし、他会派は、｢国・県が少しずつ改善しているのでは」（公明党）、｢全ての事業所に支援することが良いのか疑問｣（立志会）、「国・県の動向を注視する」（市政会）と反対を表明、傍聴者から「なぜ、国・県に意見が言えないの。残念だ」と憤りの声が上がりました。
採決を行った閉会日の本会議で、日本共産党は賛成討論に立ち、「市議会としてコロナ危機から市民の命を守る立場は同じはず。陳情団体には、看護師などの現場の切実な声がある。市民の代表として意見をいうべき」と採択を呼びかけました。しかし、反対討論もなく反対多数で陳情は否決、意見書の提出はできませんでした。なお、19人中、賛成者は日本共産党２人と正和会１人でした
市は医療機関への支援が必要とし支援金を予算化
知立市は今議会で医療機関支援事業として８５０万円を予算化、医科・歯科・薬局へ感染症対策に掛る費用の一助として支援金を支給します。市として感染蔓延防止に取組む中で、議会が支援強化の陳情に背を向けることは大問題です。
