市政の動き−議会報告
【22.09.02】NO,2144 下水道料金値上＝総額1.15億円の負担増 使用料単価97.52円/㎥を126.27円に
独立採算だからと受益者負担を強調するが 物価高、低賃金の中、暮らしを直撃
知立市は来年度から下水道使用料を値上げするとして、９月定例議会に下水道条例の一部改正条例を提案します。市は21年10月開催の上下水道審議会に、「下水道使用料の改定」を諮問。3回の審議会を経て、7月12日に値上げを答申しました。市は８月26日の議会全員協議会で説明、「下水道事業を19年度に公営企業会計に移行した。独立採算が基本＝受益者負担を強調」しました。そもそも普及率69・9％の現状で、公営企業会計には無理があるのは当然、市民にツケを回すのは許せません。
各区分の従量使用料の 大幅値上げを提案
下水道使用料は、基本使用料と汚水排出量に応じた従量使用料で構成されています。値上提案（表� 砲蓮�1月当たりの基本使用料を７００円から７５０円に引上げるとともに、各区分の従量使用料を平均で約30％引上げるものです。使用料は２カ月ごとに徴収されます。表�△論嚢�みの使用料をイメージしたものです。表最下段の利用者の割合は、60㎥までが一般家庭で約90％（審議会議事録から推計）を占めており、年間で最大３３００円から１万５６０円もの大幅値上となります。
国の適正単価150円目標に市は２段階の値上めざす
汚水処理費は、維持管理費、公債費（借金）利息、減価償却費で構成され、市の1㎥当りの汚水処理単価は97・52円（20年度決算）です。現在、使用料収入だけでは、汚水処理費を賄えないため、一般会計から２億１千万円の繰入を行っています。
市は公営企業会計は独立採算が基本、汚水処理費は受益者（利用者）が負担すべきものと強調しています。そのうえで、市は国が示す適正使用料単価１５０円を目指し、今回1㎥当り単価97・52円を１２６・27円への値上を提案。利用者負担は総額1億１５００万円。国が示す適正単価１５０円実現に向け、28年度の再値上げを検討するとしています。
一般会計繰入は福祉増進の大きな役割を担ってる
市は一般会計繰入が減れば、財源を他の事業に充当できるとしています。しかし、賃金が上らない、年金が削られるなど、生活が厳しくなる中、一般会計繰入による安価な使用料は、市民福祉の増進に大きな役割を担っています。日本共産党は値上げに同意できません。
