【24.11.17】NO.2250 3人に1人が激痛!増加する帯状疱疹 50歳以上にワクチン接種助成を
予防には免疫低下を防ぎ体調管理をワクチン接種で発症しても症状軽く
この間、「多くの市が帯状疱疹のワクチン補助がある、知立市はなぜやってくれないの」との声が共産党に寄せられています。コロナ禍以降、帯状疱疹の感染者が増えています。加齢に伴い増加し、50歳を境に発症率が急激に上昇し、今や80歳までに3人に1人が発症しているとされています。発症するとピリピリと痛みが続き、重症化すると入院も必要です。予防対策を求める声に市はしっかり向き合うべきです。
帯状疱疹の症状は皮膚の痛みと発疹や水ぶくれ
帯状疱疹の症状には個人差がありますが、多くは初めに皮膚に神経痛のような痛みが起こります。痛みは、皮膚の違和感や、しびれとして感じる程度から、ピリピリ、ズキズキ、チクチク、針で刺されたような痛みや、焼けるような痛みまで様々です。その後水ぶくれを伴う赤い発疹が帯状に現れ、徐々に痛みが強くなり、眠れないほど痛むこともあります。強い痛みや皮膚の症状は体の左右どちらかにみられ、3から4週間ほど続きます。重症化すると入院が必要になる場合もあります。顔や頭に症状が出た場合は危険です。
発症率は50代から増加 近年は若い世代でも増加
右のグラフは宮崎県内の患者14万人に行った大規模調査の結果ですが、帯状疱疹の発症率は50代から急激に増え、22年の発症率は97年に比べて全体的に高くなり、20代から40代の若い世代で発症率が上がっています。
なぜ発症するのか、予防には体調管理とワクチン
こどもの頃に始めて感染すると、水ぼうそうを発症します。水ぼうそうが治った後も、ウイルスは脊髄から出る神経節という部位に潜んでいます。帯状疱疹は免疫力が低下するとウイルスが活動を再開することで発症します。
予防には日ごろの体調管理で免疫力を低下させないようにすることと、ワクチン接種が有効です。
特に帯状疱疹を発症しやすく注意すべき人は、ガンや糖尿病などの持病を持つ人、インフルエンザや新型コロナなどの感染症を患っている人です。
知立市も、早急にワクチン接種の助成事業開始を
県下の自治体でワクチン接種の助成をしていないのは知立市を含めて10市町のみ。ワクチンの接種費用は生ワクチン7700円、不活化ワクチン1回21600円(知立団地診療所)です。多くの自治体が約半額を助成しています。
ワクチン接種によって発症を抑えたり、軽症化できれば医療費を減らすことができ、医療費の抑制効果も期待できます。
発症したら直ぐの治療が 重症化・後遺症を防ぐ
帯状疱疹は発症から治療までの時間が長いとウイルスの量が増えて、重症化や、後遺症の原因にもなります。早め(72時間以内)に治療すれば3週間ほどで痛みや皮膚病変は収まりますが、遅れると数カ月かかることや、視力障害や難聴などの合併症や後遺症として神経痛の危険もあります。まずは、発症しないための健康管理とワクチン接種が必要です。