【25.07.06】NO.2280 学校給食センター調理員が調理中に嘔吐 市は子どもの安全第1に給食内容を変更
「米飯・牛乳」と緊急時用保存食「ヒートレスカレー」に変更、損失約300万円の補償は
6月23日、石川市長から議員及び保護者へ6月23日の学校給食の提供中止について、「本日の学校給食の調理にあたり、不具合が生じたことに伴い、児童・生徒の健康に万全を期すため、『米飯・牛乳』と緊急時用保存食『ヒートレスカレー』に変更して喫食していただきました。なお、明日以降の給食調理について問題のないことが確認できたため、給食は予定どおり実施します」との報告がありました。市議会は6月27日、各派代表者会議を開催し、詳しい説明を受けました。
感染症の疑いを払拭できず給食の変更を判断
代表者会で市は、今回の対応について以下説明しました。
◆給食センターにて、調理を受託している業者の調理員が調理中に嘔吐する事案が発生した。
◆この事案では感染症(ノロウイルス等)の疑いを払拭できないため、学校給食衛生管理基準に基づき、安全性を最優先に調理した給食の提供をとり止めた。
◆不測の事態に対応するため備蓄していたヒートレスカレーと外部調理及び加工の白米と牛乳
に変更した。◆嘔吐した調理員を医療機関で受診させ、嘔吐物の検査を様々実施し、安全性を確認。翌日から給食を再開できると判断、再開をきずなメールにて保護者に連絡、23日分の給食費を徴収しないことも併せて連絡した。
中野智基議員の質問
中野智基議員は、以下質問しました。◆被害の全体像はとの問いに、「小中10校で教員を含め6094名、被害額は約300万円で白米・牛乳及び食材が200万円、ヒートレスカレー100万円」と答弁。
◆代替食は何を想定して備蓄しているのかとの問いに、「調理機材等の故障等の事故時に備え、各学校に備蓄している」と答弁。
◆アレルギー対策は万全だったかとの問いに、「保護者に事前に提供してもらっている代替食を食べてもらった」と答弁。
◆業者の健康管理はとの問いに、「調理前に自己申告で健康チェックを行い問題ないということで調理してもらっている」と答弁。
◆被害額の扱いはとの問いに、市は現在、業者と協議中と答えました。
佐藤おさむ議員の質問
佐藤議員は、今回の対応は最悪の事態を想定した適切な対応だったと評価し、以下質問しました。◆調理員の嘔吐の原因はとの問いに、「持病があり服薬の副作用によるものと答弁。
◆自己申告以上の厳密な健康管理が必要ではとの問いに、「受託業者は今回のことがあり、(本人の)業務内容の変更を行う。自己申告だけではない健康管理を行う」と答弁。
◆基準に基づき対応したというが基準とはとの問に、「学校給食衛生管理基準では嘔吐した者は医療機関で受診、調理場の洗浄を定めているが、給食を提供するしないの基準はない。保健所に確認したところ、こういう場合は最悪の事態を想定すること、最終的には自治体判断ということを勘案し、安全第1を考え提供を中止した」と答弁。
◆約300万円の損失が発生し、業者と協議中というが、契約条項はどうなっているのか、業者に責があるのではとの問いに、「契約書の委託業務仕様書で食中毒等、アレルギー事故が発生した場合は受託業者に責がある。今回は食中毒は発生していないが、食中毒等となっており、それを含め協議したいと答弁しました