【25.12.14】NO.2301 県が突然通告、連立事業３年延伸 市負担が24億円も増加！
事業進捗、事業費積算への信頼性を覆す変更 市は、県に見直しの経緯を質せ
愛知県は11月４日、知立市へ知立駅付近連続立体交差事業の令和10年度完成を令和13年度へと３年延伸及び事業費を２０３億円増額の９９５億円に見直したと通告しました。市は県通告の内容について、11月14日に急遽開催の市議会全員協議会で報告、翌日の中日新聞三河版で延伸等が報道されました。記事を見た市民からは、「どうなっているんだ」「またか」などの声があがりました。日本共産党は、特別委員会で中島たかし議員が質すともに、12月議会一般質問で佐藤おさむ議員が改めて質しました。
事前協議もなく市に通告 市は下請け機関ではない
知立駅付近連続立体交差事業は、事業主体である県と名鉄の２者が工事協定を締結し、名鉄が本体工事の受託事業者として、工事の入札・契約を行い施行しています。当該市である知立市は、事業費の一部を負担金として県に納め、事業の役割分担に基づき事業を推進。知立市を加えた３者の協力体制が不可欠の事業として推進されています。
しかし、この関係は対等平等ではありません。県は令和３年及び今回の事業延伸と事業費増（上表）をある日突然通告、事前協議もないま上位下達で受け入れを要求しています。
突然の通告、県はいつから見直しに着手したのか
今回の事業３年延伸について、県は「鉄道の安全性確保に想定以上の期間を要したため。国の働き方改革により、稼働時間が短くなった」と説明しています。 日本共産党は、「安全確保や働き方改革が想定外」は言い訳と指摘。市長の認識を質した。「市民に申し訳ない」「資材、労務単価の影響があった」と答弁。県は何時から見直しに着手したのか、経緯を含め市民への説明責任を果たすべきと質しました。市は「正確にはわかっていない」としながら、県に問い合わせる対応を拒否。説明責任は何処へ行ったのでしょうか。
前回延伸では区画整理事業も延伸、事業費12億円増
令和３年の連立５年延伸は、連立事業にとどまらず、知立駅周辺土地区画整理事業にも大きく影響し、令和８年度完了が令和15年度に７年延伸、事業費も２２４億円へと14億円も増額となりました。うち国等の補助金を除く市の負担額は約12億円。日本共産党は、増加分は県が負担すべきと要求してきました。日本共産党は過去の経緯から、区画整理事業を含めた他事業の延伸及び事業費増の影響について質しました。市は更なる「延伸がないと思いたい」と述べるとともに、事業費の増額について、「事業費の精査は必要」との認識を示しました。
当初比４割強の24億円増加で１４９億円
事業費が２０３億円増え、市負担も24億円増の総額１４９億円。前述の知立駅周辺区画整理事業の増額分約12億円を加えると約１６０億円です。�爍隠娃闇�に一度のまちづくり�瓩量召里發箸法�県要求を粛々と飲み込む対応では、納税者である市民の納得を得ることはできません。
県の一般会計予算規模は約３兆円、県負担は総額２３２億円。約２４０億円の市負担は１６０億円と限りなく重い負担、増額分は県が負担すべきです。財政担当部長は「止めることのできない事業」と負担増を容認。市長は軽減を県に「要望する」と述べるも本気度が見えません。
