市政の動き−お知らせ
【09.05.10】知立団地一日派遣村、その後。66人の相談者のアフターフォローで連日、ボランティアが市役所へ
「生活保護より、仕事をしたい!」国の責任で雇用確保・拡大を!
4月26日行われた「知立団地一日派遣村実行委員会」主催の相談会では66名の相談者がありました。手持ち金も貯金もなく、子どもがいるなど、生活保護を緊急に必要とする例が約3割に。ボランティアは連日、相談者のアフターフォローで市への同行支援をしています。しかし、仕事を求める相談者の願いに答えることができず、課題山積です。
「緊急に生活保護必要」=相談者の3割に!
派遣村当日の相談は、弁護士や司法書士との二人体制で行われ、健康相談は20件ほどでした。その結果、「生活保護を緊急に受ける必要性あり」と判断されたのは19件ありました。その他、「雇用保険が6月で切れた段階で、それまでに仕事がなければ、生活保護必要」との事例が多い実態です。相談事例の特徴を紹介します。
数世帯で助け合い同居。親族の援助も途絶えた
52歳の女性は、「2DKの団地で30歳と14歳の娘、それに24歳の姪とその4才・1才の子どもと6人の同居です。私は去年8月に失業、今、仕事があるのは30歳の娘だけ。わずかな収入で生活がきつく、家賃は5ヶ月滞納、いつ追い出されるか」と切実でした。この家族の場合、最低生活費の半分にも満たない状況でした。
また別の52歳の女性、「夫は脳梗塞で入院中、娘と小学生の孫2人の5人家族で、収入は娘のアルバイト4万円だけ。豊明にいる弟が援助してくれていたが彼も失業し、無理になった」と訴えています。
保育園も退園。親の失業で犠牲になっている子どもたち
「お金がなく子どもはブラジル学校に行けなくなった」、「両親の失業が続き、子どもが保育園をやめさせられた。ハローワークへ2歳と4歳の子どもを連れて行くのは無理。子どもは保育園に行きたいといっている」「保育料の滞納が続き、仕事もないので1月でやめた。2人の子どもは3歳、5歳の男の子。保育園へ行きたいと言うのでかわいそう」と嘆きの声も。子どもが犠牲になっています。
さらに、今、妊娠5ヶ月目という女性も現れ、緊急支援は必至です。
失業し、多くが健康保険証なし
失業により、無保険状態の家族が多くみられ、病気や事故にあったら大変なことになりかねません。しかし「保険税が払えないから方仕ない」と。また、保険に加入している人でも「保険税が払えない」人がほとんどでした。
帰国支援金の利用は「希望せず」「向こうには生活基盤がない」
「こんなに大変だから、帰国支援金で帰国する希望は?」とたずねると、「帰国するか迷っている」のはたった2件のみ。ほとんどが「帰国したくない」とはっきり答えました。その理由は、「向こうにも仕事がないし、生活基盤がない」「再入国できないのは困る」などです。
帰国支援金は、日本と縁を切るための「手切れ金」のようだと批判もあります。 また、対象となるのは南米の国々で、日系フィリピン人は対象外、「なぜ、南米だけ?」という声も聞かれました。