市政の動き−議会報告
【09.07.01】深刻な施設不足−6月議会、介護保険の問題点を質した日本共産党。
施設入所待機者141人に。09年〜11年度の第4期計画、新規開所なし。
介護を必要とする高齢者が増加し、在宅での介護が困難なケースも増えています。しかし、厚生省の方針で施設整備が抑制された結果、施設入所を希望しながら、入れない実態が広がっています。知立市の待機者は141人(重複申請者含む)ですが、11年度までの第4期介護保険計画では新施設の建設は盛り込まれていません。日本共産党は6月市議会で、介護保険事業計画の矛盾点を質しました。
すすむ高齢化率、 5年後には17・9%。
知立市内の高齢化率は年々増加し、5年後の14年度には17・9%に。しかし、施設への入所予定数は08年度実績の229人を下回る計画(表1)です。
介護施設の市内入居者は定員の60%程度。小規模特養 ホームの早期建設を=日本共産党=
しかも、施設定員の85%を市内利用者が占める計画ですが、実際には60%程度の利用に過ぎず、疑問の残る内容といわざるを得ません。日本共産党は、11年度建設予定の小規模特養ホーム(30床以下)の建設を1年前倒しするよう提案。
林市長は「障害がなければ前倒しは可能。事業者と調整・協議する」と答弁しました。
介護報酬3%増だが、市内事業者に厳しい実態も。市独自の支援策を提案、日本共産党。
劣悪な介護現場の労働条件を改善するため、介護報酬を3%引上げましたが、「2万円賃上げ」とは程遠い実態です。市内の事業所調査では、2%程度の給料引き上げが精一杯で、小規模施設では報酬加算の対象にすらならない実態です。日本共産党は、市独自の財政支援で(1)介護労働者の報酬の底上げ、(2)職員の研修や資格取得のための代替職員などの人件費支援を提案しました。林市長は、「労働条件改善のため、直ちに対応できないが、今後しっかり検討したい」「特にNPO法人には、固定資産税の減免など社会福祉法人並みの支援を前向きに検討する」と答弁しました。