市政の動き−議会報告

【09.08.05】第4期介護保険。新介護認定による介護の軽度化の実態、国が事実認め大幅見直し。

新基準は介護費用削減が目的だった・・・日本共産党の追及が力に。

   厚生労働省は28日、4月実施の新介護認定基準採用により、認定が軽度化する事実を認め、利用者への74項目(従前は82項目)の調査のうち43項目(右表参照)を見直すと発表しました。認定が軽くなった場合、希望すれば従来の認定を継続できる経過措置がとられていますが、今回見直した調査基準での認定を10月1日にも開始し、経過措置を解除します。その後、再度検討会を開き見直し後の認定結果を検証するとしています。

厚労省「内部文書」を日本共産党が暴露。

   日本共産党は、新制度による認定の軽度化は、「介護費用削減を目的としたもの」といち早く指摘し、介護関係者とともに新認定基準の白紙撤回を求めてきました。
 見直しの決定打は、小池晃参議院議員が暴露した厚生労働省の内部文書で、軽度者を増やす目的や介護費用削減額を記したもので、新制度への疑念を決定づけました。日本共産党の追及で認定継続の経過措置が実施されるとともに、新制度見直し検討会が設置されて今回の大幅見直しになったものです。

市議会でも問題点を指摘した日本共産党。

 日本共産党は3月知立市議会で、国の新認定基準の影響調査(全国3万人を対象のモデル事業)の結果、認定の軽度化や要介護非該当の増加になっていることを指摘し、問題点をただしました。
 当時の担当部長は、国のモデル事業の結果について、「ほぼ現行の審査判定と同等」とし、「軽度化の心配は稀有なもの」と国の新認定基準を容認する答弁をしました。  知立市のモデル事業のサンプルはたった15人。結果は、軽度になる割合が全国平均より高かったものの、対象者が15人と少ないことから「国のモデル事業を評価できない」としていました。
 市は介護保険者として、国に追随するのではなく、検証して、国に問題点を提起していくべきです。今回の見直しは、そのことを示しています。

介護認定制度を廃止し、必要な介護を提供できる制度に。=介護認定制度の是非を問うとき=

   今回、新認定基準の見直しをおこなうものの、サービス利用の上限を決める認定制度が、給付費抑制の道具として使われる危険性を示しました。介護認定制度の是非を問うときです。日本共産党は、認定制度を廃止してすべての人に必要な介護を提供できる制度に根本的に見直すことを提案しています。
 日本共産党は6月市議会で、「医療の現場では、医師と医療スタッフの判断で患者に適した治療がおこなわれている」と指摘し、「ケアマネジャーなど専門家の判断で適正な介護の提供」を提案しました。 

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