市政の動き−議会報告
【10.01.14】知立駅の鉄道高架事業、県・市の負担割合の改善(1対1→2対1)を
知立市議会が1月14日、西村副知事に要請
知立市議会は1月14日、総事業費が499億円から615億円に跳ね上がった知立の鉄道高架事業について、議長をはじめ市議会の代表が県庁に西村副知事を訪問。12月市議会で採択された県・市の事業費負担割合を現行の1対1から2対1変更する意見書をもとに副知事に改善を要請しました。
この日の副知事への要請には、柴田高伸県会議員をはじめ、市議会からは正副議長、特別委員会の正副委員長及び林市長、担当部長が参加しました。
西村副知事は、「愛知県の10年度予算編成では、2800億円の財源不足で大変な事態である」と強調。「長年つづいている負担割合の改善は、現に事業を継続している自治体もあり難しい課題であるが、いろんな手法を活用して検討してみたい」と述べました。
高橋憲二特別委員長が訴え。「厳しい金融危機のなか知立市の財政力では困難」として、県の財政支援を強く求めました。
席上、日本共産党の高橋憲二市議(知立駅周辺整備特別委員長)は、「知立市は鉄道高架に対応するために30億円積み立ててみたが、鉄道高架事業は駅周辺区画整理と同時に施行するよう条件がついた。そのため、市負担額が105億円から206億円に倍加。その上昨年の見直しで231億円の負担となった」と経過を説明。「厳しい金融危機のなか知立市の財政力では困難」として、県の財政支援を強く求めました。西村副知事は、「知立市の負担が200億円を超える厳しい実情はよくわかりました」と表明。「事業費の削減に努力しながら今後検討したい」と述べました。
県負担増加のお願いについて、高橋市議は「今後も時々お邪魔しお願いしたい」と市議会側の意向を伝え、副知事は「いつでもどうぞ」と対応しました。
知立駅の高架事業、市外利用者の利便性増大をなぜ市民が負担するの?県の負担拡大には合理的根拠あり!
知立の鉄道高架の事業費が膨大になるのは、知立駅部が3階建て構造(2階名古屋本線、3階三河線)になることが大きな要因です。3階構造にする最大の狙いは、輸送力の増強です。名鉄側は、三河線が知立駅止まりになっている現状を改善し、名古屋・碧南間、名古屋・豊田間を直通運転(上り下りとも)するために、「知立駅の構造を現在の3ホーム6線から、4ホーム7線以上に拡張することが必要」と提案。そのため3階構造(4ホーム8線)となったものです。また、名古屋本線と三河線のホーム階数が異なるため、新たに乗り換え階(中3階)を設置し事業費増大(約15億円増)につながっています。輸送力強化は結構ですが、恩恵を受けるのはもっぱら市外利用者です。市外利用者のため知立市民の負担が増えるのは不合理です。愛知県は英断をふるって不合理を正し、県・市の負担割合を改善すべきです。