市政の動き−議会報告

【10.09.30】9月議会 中央保育園の一方的「廃園計画」に市議会が『待った』

中央保育園を廃止するには 議員3分の2以上の同意必要 《地 方自治法》

   知立市策定の知立市保育所整備計画(平成22年3月)は、建築後40年の中央保育園について、「入所者が少なく3歳未満児の乳児長時間保育を実施していない」として、「平成24年度末廃園」を明記。来年度の入園受付は、「24年度末廃園を前提に4・5歳児の入園を軸に対応」(9月議会)と表明しました。しかし、住民説明もなく一方的な廃園計画押しつけに議会から異論が続出。日本共産党は、廃園計画の撤回・見直しを要求しました。副市長は「議会や市民の理解を得ておらず廃園計画を延期したい」と答弁しました。

市の廃園方針に 相次ぐ不安の声

中央保育園の保護者からは、「廃園のうわさが広がっているが保育園からの説明はありません。廃園は困ります」、「子どもが喜んで通っているのに一方的な廃園は問題です。もっと住民の声を聞いてほしい」など、疑問と不安の声が広がっています。また、「市の中心部の公立保育園をなくすのはまちづくりの上からも問題」と厳しい批判の声も。

住民への説明もなし 林市政に批判集中

 市政会(自民党)所属議員は、「保育所整備計画が策定されて6か月。市議会でもまともな議論がされていない。ましてや住民説明もないまま廃園を強行することは問題」として、「廃園の見直し」を求めました。
 林市長は「ていねいに説明することが必要」と答弁するにとどまりました。

地方自治法示し市の姿勢ただすー日本共産党ー

  日本共産党は地方自治法の基本原則を示し、「議会・住民無視の独断専行」を批判しました。保育所や学校、公民館など住民の福祉増進を目的に設置された施設(公の施設)は、市長といえども勝手に廃止することはできません。地方自治法では、議会において3分の2以上の賛同がなければ、「公の施設」を廃止できないと規定(表1)しています。
 市長が議会の了解も得ず、一方的に中央保育園の廃止を決めることは、地方自治法違反です。

市が独断専行を陳謝「廃園計画を先送り」

 市は日本共産党の指摘を認め、市議会の同意なしに一方的に廃園計画を先行させた市の姿勢を陳謝。「当面24年度末廃園計画を延期し、市議会の同意を得た後に対応」と答弁。広報(10月16日付)による中央保育園の廃園計画の掲載を中止し、来年度入所申請も従来どうり実施します。

給食センター跡地に子育て支援センター、発達センターの建設を提案=日本共産党=

   日本共産党は、中央保育園廃園計画を見直し、現在の中央保育園に建設予定の子育て支援センター及び発達障害児の通所施設を給食センター跡地に建設するよう提案しています。給食センター跡地は2565平方メートル(約777坪)で、中央保育園を上回る立地条件です。しかも、八ツ田小学校区の児童センター(平成26年度までに建設予定) を併設するなど、地域のコミュニティをかねた施設にするよう求めています。みなさんのご意見をお寄せください。

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