市政の動き−議会報告
【10.11.25】注目の鉄道高架事業!名鉄の受託事業費の公開方針は、透明性確保に程遠い!(知立駅周辺整備特別委員会)
《工事契約書》工程表すら非公開!これでは「市民に説明できない」と部長答弁!
知立市議会の知立駅周辺整備特別委員会は11月17日、委員会を開催。懸案の名鉄受託工事における情報公開などについて、当局の説明を求めました。報告では、公開されるのは年度ごとの県と名鉄の負担額及び施行総額のみで、工事ごとの金額、入札内容及び契約条項などは一切公開しないというもの。「公開は名鉄が承諾した事項に限り、名鉄の不利益になる部分は公表しない」と説明しました。委員からは「これでは透明性確保とはいえず、公共事業の名に値しない」と厳しい意見が出されました。
これでは税金の使い方チェックできず!
知立駅は現在、鉄道高架事業の一環としてバリアフリー工事に着手しています。事業費は国・県・市と名鉄が負担しますが、工事発注者は名鉄で、業者選定も名鉄がおこないます。しかし、バリアフリーの工事費、業者選定の方法などは、市議会にも全く公表されていません。県と名鉄の工事協定では、事業費の84%に当たる514億円を名鉄が工事を発注します。
このままでは、巨額な市民の税金を投入する高架事業が巨大なブラックボックスになってしまいます。税金の使い方をチェックすることもできません。
なんと!事業完了時の実績報告書すら公開せず!
日本共産党市議団は、「鉄道高架は公共事業であり、工事の内容と金額、業者選定の方法及び契約内容を公開するのは当然」と指摘。情報公開を早急に実施するよう再三要求してきました。
17日の特別委員会で公開されることが明らかになった事項は、年度毎の県と名鉄の工事協定本文―即ち、当該年度の工事費総額と工事の種類のみ。注目される工事の積算基準や予定価格、入札参加者や入札方法、落札業者などの契約条項はすべて非公開というもの。しかも、事業完了時点での工事実績報告も公開しないというお粗末なものです。
これでは、情報公開に値せず、透明性の確保などといえるものではありません。
都市整備部長は、「鉄道高架事業は公共工事であり、税金がどこにどのように使われているかを明確にすることが必要」と表明。「事業完了時点での実績報告も公開しないというのは納得できない。このままでは市民に説明できない」とし、「県・名鉄に対して、さらなる情報公開を求める」と答弁しました。
知立市が【知立駅前広場アンケート】を実施!商店街「東西道路の確保」要望
鉄道高架事業と同時実施の知立駅周辺区画整理事業で、駅前ロータリーへの車の乗り入れが大問題に。計画では、駅前スクランブル交差点で東西道路(中央通商店街と駅前)を遮断。駅前ロータリーへの車の乗り入れを西側からの一方のみに限っています。駅周辺商店街は、「東西交通の遮断はまちの発展を阻害する」として、駅前の東西道路を現行通り確保するようを求めています。市は、駅周辺の市民1000人を対象にアンケートを実施。現在集計中です。具体的な説明もないまま、計画図面のみで駅前広場のあり方、東西道路の是非を判断するのは、「難しい」の声も。