市政の動き−議会報告
【11.02.03】【議会改革】まっしぐら!議員間の自由討議、市長の反問権、インターネットでのライブ中継など活発な議会活動を!
議会主催の報告会開催!先進市!京都府京丹後市を視察《日 本共産党》
JR京都駅から在来線の特急に揺られて2時間半。車窓からは一面の雪景色が広がり、「天橋立」を過ぎれば、ほどなく、京都府最北端の京丹後市に到着します。2004年4月、「丹後ちりめん」の産地として知られる丹後町など6町が合併して誕生。合併当時の議員は94人、高齢化に歯止めがかからず地場産業も低迷するなか、議会が本気で市民と向き合うため、議会基本条例を制定しました。
画期的な議会基本条例ができるまで!
日本共産党知立市議団は1月26・27日の両日、京都府京丹後市と綾部市(後日報告予定)を視察。「議会改革日本一」(日経新聞調査)にランキングされる京丹後市で議会基本条例について学びました。京丹後市議会の基本条例制定は07年。市民説明会や市民アンケートで議会への要望や不満を拾いあげ、全議員で約10ヶ月間、数十回の議論を重ねた末に12月議会で可決したものです。
市民に開かれた、わかりやすい議会を!
同市の議会基本条例に基づく議会改革の充実ぶりは全国からも注目を集めています。 市民に開かれ、身近で信頼される議会こそ、基本条例の真髄です。議会は条文の規定を実践することで改革の覚悟を市民に示すよう努力しています。すべての会議や議事録の公開は当然ですが、インターネットでの本会議の放映。請願や陳情を「市民からの政策提言」と位置付けて、提出者を議場に招き、生の声を聞くように運用を改善しました。
「反問権」の導入、議員間の自由討議、議会報告会でどう変化したか?
議員の一般質問は一問一答方式ですが、市長が議員に逆質問できる「反問権」を導入しています。京丹後市議会の池田議長は、「反問権行使により論戦が深まるようになった」と評価しています。
委員会での「議員相互間の自由討議の導入」も注目されています。委員会で市に対する議員質問終了後、議案の一つ一つを議員相互間で十分な討論・議論を尽くします。会派の違いを越えて討議を深めることで、「問題点が鮮明になり、議会の合意形成を促進し、その結果、市民への説明責任を果たすことができる」(池田議長)と実感を述べました。
京丹後市議会は、議会主催の議会報告会を市内6か所で定例会ごと(年4回)に開催。「議会が身近になった」と好評です。
5年以上の計画案など議決項目の拡大で議会の権限強化!
議会の権限強化のため、市の各種行政計画を議会の議決項目に追加しているのも特徴です。市の総合計画や都市計画、社会福祉、商工業振興、子育て支援などで5年を超える計画は、議会の議決事項に加えています。池田議長は、「議会の役割と責任が一層大きくなり、議員がより勉強するようになった」とのことです。
京丹後市議会では、1議員が年間100日を超える会議日数をこなす。
「これでは仕事を持っていてはできません」
京丹後市議会の田上事務局長は、「議会基本条例によって、常任委員会などの会議日数が大幅に増加。最高102日(年間)の会議日数の議員もいる。京丹後では生業をもっていては議員は務まりませんね」とキッパリ。年4回の定例会会期だけでも京丹後は106日(知立86日)、3つの常任委員会の開催日数の合計は、京丹後で100回(知立13回)、特別委員会などは78回(知立17回)という実態です。