市政の動き−議会報告

【11.05.14】5月13日(金)知立市議会議員研修会を開催  市民、市幹部が熱心に傍聴

京丹後市議会大同衛氏を招き、議会改革について議員研修会を開催(5月13日)

 知立市議会は今、議会改革特別委員会を設置し、市民に信頼される議会の在り方、議員の活動について議論を重ねている。そんな中、5月13日(金)午後1時から4時、議員の基本的認識を一致させようと、議会改革全国ランキング、ナンバーワンと言われる京丹後市議会の大同衛議員を講師に招き、研修を行った。大同氏は、京丹後市議会が議会基本条例を作った時の、特別委員長として強力なリ−ダ−として働いた代表。その取り組みの経過と、内容をエピソードをまじえて話され、その後質疑応答も活発に行われた。  

 

議会の議決事項の拡大=議会の責任の拡大

 大同氏は、議会は市長と同様に市民から選出された代表で、2元代表制の原則を明確にすることの重要性、そのうえで議会の議決事項の拡大、つまり市・教育委員会の重要な長期計画は議決事項に加えるという重大な改革が実施されたことを紹介。当局の抵抗を予想したが、結果として、議会も計画に責任を持つという点で理解は得られた。また議会改革は市民の声であり、市民アンケートを実施、その集計を広報でお知らせするなど、市民とともに進める姿勢を大切にしたこと、定例会ごとに議会主催の議会報告会を6会場で開催し、意見交換会を大切にしていることが語られた。物静かな雰囲気の中にも、確信に満ちたお話が印象的だった。  

議員定数、議員報酬、政務調査費は議会の在り方の中で議論すべき。

 京丹後市でも定数削減など、声が上ったが、議会の在り方、議員の仕事、任務を明確にする中で検討すべきとして進められた。2006年4月の6町の合併後、人口6万人、面積は知立の30倍という京丹後市になった。議員の定数特例は適用せず30名で出発、その後の改革議論で24名に削減した。3つの常任委員会は開会中は、議員間の自由討議を行い、十分議論を尽くすまで回数を重ね(知立は1回。よって夜10時までかかることしばしば)、閉会中も毎月開催するなど、特別委員会など含め多い人で年間、最高102日会議に参加しているという。とても、兼職では議員は務まらないのが実態で、大同氏自身も50歳だが仕事は辞したそうだ。名古屋市長の「議員はボランティアで良い」発言とは大きく乖離する。2元代表制は崩れる。
 3時間たっぷりの研修会が終了、実りある研修会だった。大同議員、お疲れ様でした。議員がこのように他市へ出かけ、講師と勤められること自体にも、一同大変感心した。
 その後、見ごろを迎えたかきつばた園を見ていただいた。  

1人の議員が2つの常任委員会に所属すれば?

   自治省は議員の委員会所属を複数できるように考えている。そうすれば整数が少なくとも委員会運営には支障がないとの考え。また新人議員が「委員会は勉強になる。2つの委員会に所属することはいいと思う」と話していた。果たして…?
 大同議員に研修後、尋ねてみた。「とてもとても、できません」ときっぱり。講義にもありましたが、委員会の自由討議は2日、3日と続くことが多く、また、複数の委員会を同時に開くことも多いとのことから不可能という答えだった。シャンシャン議会ならともかく、2元代表制を論じ、議会改革を論じているときに、やはりそれはあり得ませんよ!

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