市政の動き−議会報告
【12.07.25】《重複障がい児》市内小学校への入学を希望「養護学校は遠くて通えない」
県下の特別支援学校不足の中、安城市(06年度)刈谷市10年度)〜実施!
通常学級でいわゆる「健常児」と一緒に授業を受けることが困難な障がい児には、特別支援学校があります。しかし、肢体不自由児のための学校は県下で7校のみ、知立の通学エリアは岡崎養護学校(本宿)です。重度障がい児の場合、親が通学に付き添うことが必要で、市内Aさんは「通学が困難なので、市内の小学校へ入学させたい」と願いは切実です。
肢体不自由児のための特別支援学級をぜひ!
肢体不自由児のための養護学校に通う児童の多くが重度の肢体不自由児です。知的障害との重複障がい児の場合などは、自立活動中心の学習です。相談者Aさんは「本当なら養護学校で手厚く見てもらいたいです。でも仕事をやめない限り、通学は不可能」「14年4月が入学です。ぜひ市内の学校で受け入れて」と深刻に訴えています。相談を受けた中島牧子議員はご家族と一緒に知立市教育委員会と懇談。「ぜひ市内小学校で肢体不自由児のための特別支援教室の設置を」と要求しました。
重複障がい児を受入れた(刈谷市立富士松東小)を視察!
その後、中島市議は相談者とともに10年度から肢体不自由児のための特別支援教室を設置した刈谷市富士松東小学校を視察。「重複障害児K君を受け入れて3年目です。ゆっくりですが確実に成長しています」とKくんの姿を話してくださった担当教員。月1回は養護学校へ親子共々行き、指導を受けています。相談者のAさんは、「うちの子もK君とよく似た状態。養護学校に劣らない教育で感動しました。ぜひ、知立でもやってほしい」と願いを強くしていました。
富士松東小学校でのK君
肢体不自由児2人以上が学級開設の基準だが
知立市の小中学校には肢体不自由児学級はありません。刈谷市は10年度から、安城市は06年度から肢体不自由児学級を開設、いずれも「養護学校へ通えない」との訴えが設置の理由です。開設には「対象児童2人以上」が基準ですが、刈谷市はK君1人でも県が認めて開設、教員1人、補助員1人で対応。安城市は三河安城小学校で、教員1人と家族、ボランティアの援助態勢で実施しています。知立市でも、「どの子も安心して育ち、学べる」仕組みを実現するため、愛知県教委へねばり強く要望すべきです。