市政の動き−議会報告
【13.07.19】突然の保育所退所通告に困惑「毎日夜勤は入所対象外」と
就労実態を無視した入所基準、対応の見直しを=日本共産党=
「4月にやっと2人の子どもが保育園に入園できた。しかし、知立市から7月一杯でやめてくれといわれ、困っている」と日本共産党に相談が飛び込みました。事情を聞けば、夫婦共働きだが父親が毎日夜勤のため、「昼間は毎日家にいる」ことが退所命令の理由。知立市は、「夜勤しながら日中育児」を求めるとんでもない対応ぶりです。
日本共産党はさっそく市に抗議し、再検討を求めました。
夜勤の父親に寝ないで子どもを育児せよとは
今、夜勤ばかりの労働者が増えていますが、およそ人間らしい生活ではありません。しかし、労働基準監督署は「労働契約を結べば夜勤ばかりでも違法ではない」といいます。
そんな中での子育てはより大変ですが、知立市の入所基準は実態を無視した旧態依然のもの。入所基準の第1番目の「昼間に居宅外で労働することを常態としている」と定めており、市は夜勤を常態とした者は基準外と主張。朝方に帰宅した父親が、母親の出勤後、寝ないで育児せよということになります。市は、「4月当初、事情を把握せず入所を許可したが実態が明らかになったので止めてもらう」としています。
安城市、豊田市では夜勤者も入所対象に
近隣の安城市、豊田市では、毎日夜勤という場合も入所を許可しています。安城市の場合、入所基準の備考4で、労働・介護・就学における「日中5時間以上」について、「昼または夜の12時を挟んで5時間以上」と明記。豊田市は内規で明記して夜勤者の入所を可能にしています。碧南市は規則に明記されていませんが「お父さんの睡眠は保障すべきで、個別ケースとして入所を認めるべき」との見解を述べています。 近隣市の実態は右表の通り。積極的な対応が始まっています。
子育て支援の立場から入所基準の見直しを
知立市の対応は、余りに杓子定規で非現実的です。実態に照らして不合理な基準があれば、積極的に検討し、保護者の期待に応えるべきです。
保育所は保育に欠ける子どもを対象に保護者に代わって保育するところです。知立市は児童福祉法の原点に立ち返って、保育所入所基準を大至急見直すべきです。