市政の動き−議会報告

【14.08.07】《公共施設保全計画》2015年度〜2044年度の30年間、公園などを除く54施設を対象に。

 60〜70年代に建設、老朽化が進行:保全の実施には、毎年9・3億円必要。

 知立市が保有・管理している公共施設は、道路、公園、下水道を除き、67施設あり、その建設時期は1960年代から1970年代の施設で延床面積で約50%を占めています。その中で最も多いのが学校教育施設であり、50・8%、市民文化施設10・3%、子育て支援施設(保育園など)9・5%、公営住宅5・8%ととなっています。なかでも学校教育施設と子育て支援施設は老朽化がすすんでおり、放置できない現状です。市は公共施設保全計画を策定し、施設の維持管理を実施する計画です。以下、その概要をお知らせします。

 保全計画で施設の長寿命化を実施。

 知立市の公共施設は、施設の構造により、建設してから60年目及び45年目に改築することが必要です。保全計画の目的は、従来の改築年でのい施設更新では多額の費用を要することから、費用負担を抑えるため、知立市が所有する主要施設を予防保全による長寿命化を図り、改築年数を伸ばす方針です。また、予防保全においても多額の費用が必要であり、財政負担の軽減及び単年度に必要な費用の平準化を図り、施設を適正に維持管理するとしています。

 長期保全計画の作成、54施設、108棟。

   保全計画は2015年度から開始し、30年後の2044年までを計画期間と設定(学校施設は2014年度〜)する長期計画です。対象とする施設は、原則100㎡以上の公共建築物で、水道施設やクリーンセンター、消防施設は対象外です。
 学校など54施設109棟を対象に長寿命化を図り、60年で改築するものを80年に、45年のものを60年に長寿命化を図るする計画です。そのために、施設の劣化状況及びコンクリート内の鉄筋の腐食・損傷などを調査。施設ごとの修繕計画を設定しています

 長寿命化は、限定的予防保全を採用

 工事費を次のように試算し、単年度費用の平準化を図るとしています。
(1)従来の改築年通りに改築した場合は、今後30年間で約576億円、年平均19・3億円の費用が必要と試算しています。(2)長寿命化対応(理想的予防保全)の場合は、今後30年間で総額359億円、年平均12億円必要と試算。(3)さらに限定的な予防保全による長寿命化対応では、今後30年間で283億円、年平均9・4億円と試算しました。
 3つの検討結果から、知立市公共施設保全計画では、年2・6億円を削減できる限定的な予防保全を採用するとしています。

 計画実施に向け財源確保が、最大の課題

 計画は限定的な予防保全を採用するものの、毎年9・3億円の財源が必要であり、現在の施設維持管理費では対応できず、財源確保が大きな課題と指摘しています。
 市は今年度、「公共施設のあり方検討」のため、公共施設の利用状況等をまとめた「公共施設白書」を策定します。
 これらの検討の結果、施設の統廃合などが課題になることも、慎重な対応が求められます。

  声・・文化広場の雨どい

 

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