市政の動き−議会報告
【14.09.18】《9月市議会》鉄道高架事業の県・市負担割合・・2:1への改善は待ったなしの課題
名鉄委託工事の透明性確保を会計検査院へ要望すべき(日本共産党)
鉄道高架事業の総事業費は615億円。知立市の負担額は当初、県・市負担割合1対1で130億円。国及び愛知県による負担減額で107億円になりました。しかし、負担割合2対1への改善は実現していません。日本共産党は9月議会で負担割合の早期実現にむけ、知立市が愛知県に対して、地方財政法27条にもとづき対応するよう改めて求めました。
市債165億円がH32年頃230億円に
鉄道高架事業の市負担額107億円の76・5%、駅周辺区画整理事業の市費負担額約105億円の40・99%が市債で計画。さらにH27年度スタートの総事業費283億円(年平均9・4億円)の公共施設保全事業での借金が見込まれ、将来的に厳しい財政負担となります。日本共産党の質問に、「H24年度一般会計決算の借金残高は約165億円でH32年頃に230億円前後とピークなり,H40年頃に返済額のピークになる」(担当部長)と答弁。こうしたなか、負担割合の早期改善は待ったなしの課題です。
法にもとづき愛知県に負担割合改善の要求を
鉄道高架事業などの都道府県事業における市町村への費用負担の根拠となっているのは地方財政法27条1項です。日本共産党は、市町村の費用負担は都道府県事業における市町村の受益の範囲との規定に照らし、鉄道高架事業の県・市1対1の負担割合は受益を超えていると指摘。2項は費用負担について、市町村が都道府県に意見表明できるとしており、愛知県に対して負担割合見直しの意見表明をすべきと何度も提案。9月議会でも意見表明するよう求めました。
日本共産党の質問に、「意見表明を行えば事業が止まると県が言っている」、「国の情勢が変わらなければ改善できない」(担当部長)と答弁。日本共産党は、愛知県と名鉄の工事協定で名鉄への委託事業費419億円の契約を行い、債務負担行為(債務保証)を県議会で議決しており、事業は止まらないと指摘しました。
入札情報の公開に市は全力をつくせ
県と名鉄の工事協定11条は、工事が公共事業であり、工事の執行における「公正性と透明性の確保」を定めています。しかし、名鉄委託の419億円にの入札情報は、市議会・市民には非公開。にもかかわらず林市長は名鉄へ要望文書を出していません。
工事協定11条にある「公正性と透明性の確保」は、国と鉄道事業者の申し合わせによるものであり、その申し合わせは、H17年度の会計検査院の指摘によるものです。日本共産党は入札情報の公開に向け、会計検査院に要望することを提案。市は「会計検査院にできるのかを含め研究したい」と答弁しました。
=高木まんが=