市政の動き−議会報告
【14.10.09】《障害者福祉》「きょうされん」の緊急実態調査、65歳になると障害福祉が切られる
知立市では、６５歳になっても障害者福祉サービスを給付
障害者が65歳を迎えると、それまで受けていた障害者福祉サービスが打ち切られ、原則介護保険サービスに切り替えられます。障害者の全国組織である「きょうされん」は、本年５月15日〜７月29日に介護保険優先の影響について緊急実態調査を実施。調査では、必要なサービスを受けれない、住民税非課税で利用料負担は無料だったが介護保険で１割負担になったなどの実態が明らかになりました。日本共産党は９月議会で、知立市の対応についてただしました。
介護保険優先でも、一律に介護保険はダメ
法律は障害者福祉より介護保険制度の利用を優先するとしていますが、厚生労働省は、障害のある人への支援は個々人への高い専門性が求められており、「一律に介護保険サービスを優先的に利用するものではない」とする通知をだしています。
しかし、全国各地で本人の意思や選択権を考慮することなく、介護認定を強いられ、介護保険利用が優先されるなか、障害者福祉が制約されることや市町村によって解釈・実施にちがいがあり、サービスの選択・利用に格差が生じています。「きょうされん」の緊急実態調査は、こうした背景のもと実施されました。
調査の結果、障害者福祉のホームヘルプの支援が受けれなくなってしまった人が５人に１人、就労支援を打ち切られたなど、深刻な実態が明らかになりました。
障害者福祉サービス利用は36件＝知立市
党は９月議会で、「きょうされん」の実態調査及び厚生労働省通知を示し、知立市における65歳以上の障害のある人への介護保険優先の実態及び障害者福祉では住民税非課税世帯は利用料が無料だが介護保険移行による利用料１割負担の実態をただしました。
市は、「一律に介護保険を優先するのは困難」「介護保険で可能かどうか聞き取りをしており、（現在）36件が障害者福祉利用」と答弁。１割負担については、「介護保険利用者負担額軽減制度で減免している」と答弁しました。
ハードルを低くし、実効ある軽減制度に
介護保険利用者負担額軽減制度は市民税非課税世帯を対象にし、次の全ての要件に該当する世帯の利用料（施設介護を除く）を半額に減免する市単独の制度です。�〜闇�収入が単身者１５０万円、世帯員が1人増えるごとに50万円を加算した額以下、�⇒唾�金が単身世帯２００万円（複数世帯２５０万円）以下、��生活のため以外の資産がない、�ど淪棔�援助を受けてない場合です。Ｈ25年度実績は２名・11件と少なく実効性に乏しい制度です。もっとハードルを低くし実効性のある制度にすべきです。
非課税世帯０円は国約束の「基本合意」
障害者福祉の応益負担などを違憲とする訴訟団と厚生労働大臣が10年に交わした「基本合意」は「応益負担廃止」を明記。住民税非課税世帯の利用料が無料になりました。しかし、介護保険利用者は１割負担となり、無料の「基本合意」は守られていません。
＝弁護士による無料法律相談＝
