市政の動き−議会報告
【15.08.12】《先生は忙しい》子どもと向き合う時間の確保目指して文科省が教職員の業務実態調査を実施。
全国公立小中校４５１校対象に学校現場における71業務を調査
文部科学省は昨年11月、全国の公立小中学校４５１校（小２５０、中２０１校）を対象に 学校現場の業務改善の検討を行うため、71業務に係る従事状況や負担感に関する実態調査を実施。今年７月27日、調査結果及び業務改善のガイドラインを公表しました。調査によれば、すでに業務改善の取り組みは始まっているものの、業務を多く受け持つ副校長、教頭、教諭など、長時間労働を含め負担の実態は深刻というもの。
教員の勤務時間：日本はＯＥＣＤで最高
先生達の仕事の範囲は広がっています。子ども達が分りやすい授業をするために段取りを考えるのと同時に同僚教師との意思疎通、保護者との連絡、提出物の確認、点検、部活や掃除まで職務の範囲と考えられています。
中学校の教員を対象としたＯＥＣＤ国際教員指導環境調査によると、日本の教員の１週間の勤務時間は53・９時間で参加国最長。平均は38・３時間です。授業時間は同程度である一方、課外活動の指導時間は７・７時間で参加国平均は２・１時間、事務業務は５・５時間、参加国平均２・９時間という結果で、教員の多忙化が指摘されています。
知立市小中学校の教員の勤務時間は？
日本共産党は２０１３年１２月議会で教員の長時間勤務について改善を求めてきました。超過勤務時間は過労死ラインと言われる月80時間超は小学校で17・７％、中学校19・１％、月１００時間超は小学校２％、中学校43・２％でした。この状態の改善は依然として各学校任せになっているのではないでしょうか。現在、３人の教員が主に心の病で休職中、そして現職の教頭、校長が相次いで死亡するという残念な事態です。今回の文科省のガイドラインを真摯に受け止めるべきです。
全国の取り組みと課題
文科省は、ガイドラインのなかで全国の業務改善の先進事例として�々嗣鎧抉腑轡好謄爐瞭各�、��教員と事務職員との役割り分担の明確化、�Ｃ楼菴雄爐粒萢僉Χ�力による改善を挙げています。その上で、教育委員会の率先した学校サポートの体制作りの必要性を指摘、国の施策も発表しました。
子どもと向き合う時間の確保を目指して
【知立市の業務改善の取り組み】
■各種会議を勤務時間内に終了できるような時間設定、議題の精査、効率的な運営への改善。
■行事のやり方などの見直し。
■サポート教員など、市費での教員・補助員を配置、ボランティアの活用です。
しかし、教員の多忙化が解消できたわけではないとし、引き続き改善が必要であり、検討していくとしています。
