市政の動き−議会報告
【15.10.14】《これでいいのか》安全保障関連法案反対の意見書提出:2件とも反対多数で不採択(9月議会)
強行反対 国民の8割が抗議・・「国会にはもの言えぬ」市議会
安全保障法制による集団的自衛権の行使容認などをめぐり、日本中が怒りの声で沸き立つなか、知立市議会として国に法案の慎重審議・反対の意見書提出を求める2件の陳情が提出されました。陳情者は企画文教委員会の趣旨説明で、「将来に禍根を残さない」こと、「市議会の良識の発揮を」と訴えましたが不採択になりました。最終本会議の採決は賛成6、反対12で否決。国会では9月19日、自民・公明など数にものをいわせ強行採決しました。
陳情者の趣旨説明:市民の思いを届けて
委員会で陳情者の坂田成夫氏は、教育者の立場から「未来に係る重要な法案、乱暴な国会の審議について、市議会もチェック」して欲しいと主張し、「子どもたちをどう教育するつもりか」国民の声に耳傾けない非民主的対応に終始する安倍政権を厳しく批判しました。「戦争法安許さない知立実行委員会」の大野克良氏は、「憲法9条の歯止めを外し、海外で戦争する国」にしようとすることに国民の80%以上が反対している」「だれの子どもも殺させない」「イラン・イラクの子ども達は平和を知らない」戦争の悲惨さと憲法9条の大切さを訴え、意見書提出を求めました。
最終本会議で陳情に自民・公明が反対討論
知立市議会本会議採決は、日本共産党市議団3名と政策研究会3名、計6名が意見書提出に賛成、反対は自民党・市政会(議長を除く全員)、公明党(杉山議員)、民友クラブ(村上・稲垣・神谷議員)、知竜会(水野議員)の12名で2つの陳情は否決されました。
反対討論には、公明党杉山千春議員、市政会田中健議員がたちました。杉山議員は、「戦争防止法であり国民を守る抑止力法」「安保法制に反対する憲法学者は選挙で選ばれた訳ではない」「憲法9条の根幹を変えていない」「集団的自衛権行使はしない」「北朝鮮・中国等の脅威からの防衛が必要」などの旨の反対討論をおこないました。田中議員は「戦争法案などとマスコミのレッテル貼りで誤解を生じている」「これで集団的自衛権行使でき、日米安保条約の強化」が図れる、「迫りくる近隣諸国への対処が必要、憲法の枠組みを変えるわけではないので『違憲』ではない」などの旨の反対討論をしました。
杉山員は集団的自衛権行使を強く否定する一方、田中議員は集団的自衛権行使できると討論しました。政権与党につながる議員の法案解釈の不一致が明らかになったことは重大です。安保法制は、憲法9条「違憲ではない」とする論理矛盾が両議員の反対討論に、そのまま現れました。
市営駐輪場の廃止