市政の動き−議会報告
【16.05.29】《自治体キャラバン》非正規雇用の処遇改善を求め、最低生計費の調査結果を紹介
１人暮らしでフツウに生活するには・・年収２７０万・月額22万６千円は必要！
春の自治体キャラバン実行委員会（代表 榑松佐一）は５月17日、知立市を訪問し、知立市が直接雇用する臨時・非常勤職員の賃金を時給１０００円以上にすることなどを要請しました。市議会には、「憲法をいかして働く者の権利を守り、住民生活の向上、平和施策の充実を求める陳情書」を提出しました。要請には、日本共産党３議員も同席しました。
臨時・非常勤職員数は正規職員数の１・17倍
非正規雇用は、働く人の４割を超え、年収２００万円以下の人は１１００万人を超えたといわれています。貧困と格差拡大が社会問題となるなか、フツウに働き、生活することが困難な、異常事態の改善が強く求められています。
現在、知立市役所の正規職員数（再任用を除く）は４５７人、臨時・非常勤職員数は５３５人おり、正規職員数の１・17倍です。時給は、一般事務職９４０円、軽作業員９２０円、保育士１１５０円、保健師１３３０円。１０００円未満の時間給職員数は１７２人となっています。
愛知の最賃は８２０円・・時給１０００円以上を！
要請のなかで、最低生計費について、名古屋市内で暮らすには最低でも年収２７０万円、月額22万６千円が必要との調査結果を紹介されました。調査は、実行委員会を構成する愛知県労働組合総連合が２０１５年秋に実施。憲法25条が規定する�犒鮃�で文化的な最低限度の生活″を労働者の「あるべき生活像」とし、人前に出てはずかしくない生活をするのにどれくらい必要かを試算したものです。
現在、愛知県の最低賃金は時給８２０円。１日８時間、月22日働いたとしても月額14万４３２０円、年収１７３万円程度であり、余りにも低いのが実態です。最低賃金・時給１０００円以上への引上げは、貧困と格差是正の第１歩、働く者の願いです。時給１０００円が実現しても年収２１０万円程度であり、健康で文化的な生活を営むには程遠いものです。
地域間格差の解消・・全国一律の最賃制を
要請団提出の陳情は、全国一律の最低賃金制度確立を国に求めています。地域別最低賃金は、最も高い東京で９０７円、最低は高知、宮崎、沖縄が６９３円であり、地域間格差２１４円もあるのが実態。格差なしの全国一律の最低賃金制の実現は急務の課題です。
