市政の動き−議会報告
【16.05.29】《南海トラフ巨大地震》南海トラフひずみ蓄積・過去の震源外側に(海保調査)
いつ起きてもおかしくない・・非常時の備えは大丈夫ですか
海上保安庁は、南海トラフ地震の想定震源域で2006年度から行った海底地殻変動の観測結果(図)を発表した。政府が想定する震源域で地震を引き起こす地殻のひずみが蓄積されていることを初めて確認。海上保安庁は、より詳細な被害想定が可能になるとしています。いつ起きてもおかしくないといわれる南海トラフ巨大地震への備えは待ったなしです。
年間プレート移動、約2〜6センチ
海保は06〜15年度、静岡県沖から宮崎県沖の海底15地点で観測機器を沈めて調査。日本列島が乗ったプレート(岩盤)の下にフィリピンプレートが沈み込むのに引きずられ日本列島のプレートが移動する距離を測定。年間約2〜6センチとばらつきがあるもののひずみが蓄積していることがわかりました。また、マグニチュード8クラスだった東南海地震(1944年)、南海地震(1946年)の震源域の外側にも強いひずみが蓄積、ひずみ領域拡大が判明。新たに地震を起こすのか心配されます。
県は最大被害を想定:知立市の被害は
愛知県は南海トラフ巨大地震の被害について、あらゆる可能性を考慮し、千年に一度、それ以上に発生頻度が低い地震による理論上の最大被害を想定をしています。最悪の事態への備えをすべきとしています。
知立市の被害想定は震度7の場合で最大、死者約200人、住宅全壊2800棟、火災での消失家屋1500棟と甚大です。
「なまず号」で熊本地震を擬似体験
知立市は「なまず号」による地震体験を推進しています。市内の保育園を回ったり、要請があれば各町内にも出向くとしています。中島まき子市議は5月25日、市役所駐車場で「なまず号」で震度7の熊本地震を擬似体験。「激しいタテ揺れで、机にしがみつくのが精一杯、もぐるどころではなかった」と地震の恐ろしいさを多くの市民が体験して欲しいと語っています。
市の制度等を活用し万全の備えを
災害時に何より大切なことは、命をいかに守るかです。知立市は、1981年5月以前に建築された民間木造住宅等を対象に無料の耐震診断及び耐震改修費用として上限120万円を補助しています。家具等の転倒による圧死、負傷対策として家具転倒防止器具の配布・設置を推進しています。
避難生活への備えも大切です。市は避難する際すぐに持ち出すものとして、被災時最初の1日分として必要なものとして、食料品、水(1人1日3リットル)、応急医薬品などのチェックリスト。被災者への支援体制が整うまでの7日分の非常備蓄品チェックリストを作成。チェックリストを活用した家庭での備えを呼びかけています。市の安心安全課にご相談ください。