市政の動き−議会報告
【16.07.30】《道 徳》「教科外の活動」を「特別の教科」に:小学校18年度、中学校19年度〜実施
道徳の教科化で通知表に評価を記述:内心の自由侵害のおそれ
小中学校の道徳の授業は、「教科外の活動」として副読本などで年35時間行われてきました。従って、通知表での評価の対象外でした。しかし、国は道徳を「特別の教科」と位置づけ、検定教科書による授業をを行い、通知表に記述式で評価することを義務付けました。教科化は、小学校は2018年度、中学校は19年度から実施されます。6月市議会には教科化にむけ、道徳教育地域支援事業講師等報償金13万3千円が補正予算化されました。
「道徳は教育活動全体の要」「特別な教科」と強調
学習指導要領(2015年3月改定)は、「学校における道徳教育は、特別な教科である道徳を要として学校の教育活動全体を通じて行うもの」であり、「各教科、外国語活動、総合的な学習の時間及び特別活動でも適切な指導を行わなければならない」と位置づけています。道徳教育について広辞苑は、「子どもに特定の行動・態度の様式や価値観・規範意識を身につけさせ、一定の価値を志向させ、理想を自覚・志向させる教育」と記載。検定教科書を使って国が求める「一定の価値を志向」、評価は問題です。
子どもの心のあり方に国が介入の懸念
道徳科は、次の項目についてとりあげます。
◆「主として自分自身に関すること、◆「主として人との関わりに関すること、◆「主として集団や社会との関わりに関すること(国や郷土を愛する態度など)、◆「主として生命や自然、崇高なものとの係わり合いに関すること(人間の力を超えたものものに対する畏敬の念)など」です。
検定教科書で授業をし、子どもたちを評価するとしていますが、道徳は個人の内面的原理、価値観であり、子どもたちの心の評価、内心の自由侵害と紙一重の危うさをはらんでます。
また、朝日新聞7月24日付け社説では、「運用次第では、愛国心を教え、軍国主義教育を担った戦前の国定教科書に近づきかねない。道徳が70年以上教科にならなかったのは、教科書を使い、評価することが心のあり方への介入となる懸念があったからだ」と強く指摘しています。
子どもの心のあり方に国が介入の懸念
道徳科は、次の項目についてとりあげます。
◆「主として自分自身に関すること、
◆「主として人との関わりに関すること、
◆「主として集団や社会との関わりに関すること(国や郷土を愛する態度など)、
◆「主として生命や自然、崇高なものとの係わり合いに関すること(人間の力を超えたものものに対する畏敬の念)など」です。
検定教科書で授業をし、子どもたちを評価するとしていますが、道徳は個人の内面的原理、価値観であり、子どもたちの心の評価、内心の自由侵害と紙一重の危うさをはらんでます。
また、朝日新聞7月24日付け社説では、「運用次第では、愛国心を教え、軍国主義教育を担った戦前の国定教科書に近づきかねない。道徳が70年以上教科にならなかったのは、教科書を使い、評価することが心のあり方への介入となる懸念があったからだ」と強く指摘しています。
教育委員会は慎重に、警戒感をもってのぞめ
教育長は「道徳を評価することは困難」との見解を示しています。教科化となるにあたって慎重で警戒心を持った対応を望むものです。