市政の動き−議会報告
【16.08.13】《機織池・はたおりいけ》池鯉鮒のむかし話・ゆかりの池：市所有だが管理は新林町
池の管理、将来の姿はどうあるべきか・市は傍観者でいいのか？
新林町平草38‐８に位置する機織池は、古くから田んぼに水を引くため池として利用され、池鯉鮒のむかし話「機織池」に語り継がれた由緒ある池です。今、池の周囲は新たな住宅開発が進み、池の管理を巡り地域住民の中で様々に議論が出ています。池のそばにある資源ごみ回収場所や民家に蛇が出てくこともあり、このままでいいのか、水辺公園的にした方がいいのか・・・市の指導力も注目されています。
池の所有名義は、村→個人→知立市と変遷
機織池（６７７�屐砲呂�つては下重原村が池の持ち主であったとされます。大正15年に登記上の問題から個人名義へ移されたが、昭和59年３月西中町神明社に寄付され、直後５月神明社が知立市建設業協会に２千７８０万円で売却。老朽化した社務所の建設資金に充てられたとのこと。知立市建設業協会は会館建設を目的に埋め立てを開始、しかし、「寄付」「売却」は寝耳に水として、池の水を利用していた新林町民から「工事差し止め」の訴訟が起き、西中町と新林町の紛争となりました。数年の交渉の末、平成７年、知立市が３千97万円余で池を買取り、機織池は市の所有に、農地耕作で池を利用している新林町は水利権を含め管理の責任を負うことで決着を見たという経緯となりました。
管理を任された新林町・環境悪化に悩む住民
昨今、田に水を引く人もなくなり、町内では年に１度、池の内部や土手の草刈り清掃など行うものの、土手が崩れたり、池にヘドロがたまり、蛇やネズミが近隣住宅に侵入したり環境悪化が問題に。町内は「機織池を考える会」で意見交換を行い、平成24年９月には多くの関係者による「機織池環境整備委員会」を立ち上げました。しかし議論は道半ば、委員会の開催にも苦労していると聞きます。地域に愛される池として何とか改善していきたい、市有地という性格上、市がリーダーシップをとの意見が出るのも当然です。
民話ゆかりの池は、知立にとっても宝では
市内のため池は他に、八橋町の才兼池、源田谷池、逢妻町のはす池の４カ所。才兼池は都市計画道路建設に併せ、「登記上」市所有に。現在、水辺公園整備がすすみ市民の憩いの場になろうとしています。市は新林町でも意思がまとまれば、機織池の整備を考えたいとしていますが、傍観者でなく、民話ゆかりの池を知立の宝にとの意気込みで、リーダーシップを発揮すべきではないでしょうか。
