市政の動き−議会報告

【17.05.22】《自治体キャラバン》非正規雇用の処遇改善:公契約条例制定等を要請

児童クラブ職員が非正規のみでは「大災害時に責任がとれない」と指摘

 春の自治体キャラバン実行委員会(代表 榑松佐一)は5月16日、「憲法と地方自治法の施行70年の今年、自治体職員や自治体関連の仕事をする労働者の処遇改善による地方自治体の仕事の質の向上及び地域経済の発展、平和行政の推進」をテーマに知立市と懇談し、臨時・非常勤職員の処遇改善、公契約条例制定等を要請をしました。市議会には、「最低賃金引き上げ、全国一律最低賃金制の確立を求める陳情書」など6件の陳情書を提出。日本共産党3議員も同席しました。  

 臨時・非常勤職員の雇用:年数に応じた経験加算を

 現在、知立市役所の正規職員数(再任用を除く)は468人、臨時・非常勤職員数は480人。臨時・非常勤職員なしでは、行政サービスが滞るのが現状です。時給は一般事務職940円、軽作業員920円、保育士1200円、保健師1330円。1000円未満の時間給職員数は200人を数えます。 
 要請団は臨時・非常勤職員の時間給を早急に1000円以上にすること及び雇用年数に応じた経験加算の実施、手当、休暇制度などの正規職員との均等待遇の実現を要請。
 市は今国会に提出されている非常勤職員等の身分・処遇に関する「地方公務員法等の法改正を注視し、各自治体の状況を参考に検討します」と回答しました。

 適正な賃金等の確保へ公契約条例の制定を

 要請団は、市が発注する工事、委託業務等における、労働者の下限賃金、適正な下請単価等の確保を目的にした公契約条例について、豊橋市の条例制定などを示し、「時給1000円以上の公契約条例制定」を要請。市は類似市である「福岡県直方市と兵庫県加西市を職員2名で視察した」「入札制度の改善などで適正な労働環境の確保に努めたい」と答えたものの、条例制定は明言しませんでした。

 児童クラブ職員の待遇改善に国制度の活用を

   要請団は、知立市は「児童クラブの職員(支援員)の賃金を引き上げたが、国の放課後児童支援等処遇改善事業及び放課後児童支援員キャリアアップ処遇改善事業」の活用について質問、市は「今年度、市単独で支援員の報酬を14万9500から17万5200に引き上げた。今後、国制度を活用したい」と応じました。

 児童クラブに最低1人の正規職員を

 「職員は正規職員か」との問に、市は「非常勤嘱託員で対応」と回答。それに対して「東日本大震災で非正規雇用が問題になった」「非正規のみでは大災害時に対応できない」と指摘し、「どうするのか」と問いました。市は、明確に答えることができませんでした。正規職員から非正規職員への置き換えを改め、少なくとも各児童クラブに最低1人の正規職員を置くべきです。

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