市政の動き−議会報告
【17.07.28】《下水道料金未徴収105人》「1月の新聞報道後に調査したら」知立市も徴収もれ(現時点)800万円
平成13年度以降の調査、6月末時点でアパート32件、法人2件、戸建て11件
今年1月、他市で下水道料金の徴収漏れがあったとの新聞報道があり、知立市は「念のため」調査しました。下水道を接続している7千237件の内、6月末で1千703件(23・5%)を調査した結果、45件105人の未徴収が発覚しました。金額にして796万3千677円でした。市は引続き全ての対象者の調査を行い、後日結果を発表するとしています。問題はなぜこのような事態になったか、今後の対応策をどうするかです。
料金システムへの入力もれをチェックできず
下水道接続工事を行った場合、本人からの完了届けの提出、市の完了検査との流れで、その後、料金システムに入力し、下水道使用料を徴収するということになります。料金は2カ月ごとの徴収で、1400円の基本使用料金と水道使用量に応じた従量使用料金を加算されます。今回の徴収漏れは、下水道接を続しても、市が入力をしなかった(入力漏れ)ため、起きました。市は「使用料は下水道事業の財源として貴重」として、今年4月に使用料金を値上げしたばかり。一方で徴収もれなどとんでもないこと、まさに責任重大です。市は「今後、2重、3重のチェックで入力漏れがないよう再発防止を努める」と市議会代表者会で反省を弁明しました。
調査実施率は23・5%、残り5千534件を急げ
調査済みの件数は6月30日時点で1千703円、まだ5千535件も残っています。今後、未徴収金は何倍にも膨らむことが予想されます。残る調査が遅くなれば、さらに未徴収金額は増加します。また、今回の未徴収者の内、すでに知立市から転出など請求不可能の人が38人おり、そんな事例も増えることになりかねず、早急に調査を終了すべきです。
請求可能額は5年分、 約400万円のみ
未徴収金については、地方自治法第236条に基づき5年間の請求が可能としており、それ以前は無効となります。今回の調査での請求可能額は約400万円、全体の約半額です。市は「対象者には訪問して誠心誠意の説明を行って協力をお願いする」としています。また「支払いに当たっては、事情を考慮し、分割納付など柔軟に対応していく」と表明しました。当然のことです。
調査で誤徴収も1件発覚:市民は領収書など確認を
今回の調査のなかで、下水道に接続していない人から料金を徴収していた事例が1件ではありますが発覚。料金システムへの誤入力が原因です。誤徴収額6万2863円全額が返還となります。しかし、そんなことにならないよう、市民も「我が家の水道、下水道の使用料金は適正か」とチェックも必要。2カ月に1回、ポストに入っている検針票や領収書を確認してみましょう。