市政の動き−議会報告

【18.10.17】18年9月議会より

大企業の内部留保は425兆円超と史上空前、市内の中小・零細企業、約67%が赤字状態

大企業は内部留保を史上空前の425兆8千億円(上グラフ)も溜め込んでいます。安倍政権のアベノミクス・経済政策による法人税減税などの優遇政策で利益を拡大しました。大企業や富裕層は大儲けする一方、中小・零細企業、庶民には効果がなかったと指摘されています。

 平成29年度知立市決算では、市内の法人市民税の対象法人数は1435事業所、うち資本金1億円以下は1241事業所で全体の約87%を占めるとしています。しかし、61・32%の事業所が赤字状態。その中でも小規模事業者(966事業所)の約67%が赤字であり、アベノミクス効果は限定的です。大企業・富裕層中心の経済政策は失敗であり改めるべきです。
 

消費増税で福祉財源増やすというが,トータルで4千500万円の減収

国は平成26年度、消費税を5%から8%に引上げ、引上げ分の一部を地方の福祉財源(交付金を増額)に当て、併せて地方財源である法人市民税の一部を国税化(減額)する複雑な制度を導入しました。

 29年度決算では消費税増額分5億5千万円が福祉財源というが、法人市民税減額や市負担の消費増分などの差引きで4千500万円の赤字です。福祉財源は帳消しに。国は平成31年10月に消費税を10%に引上げる方針。市は3500万円の赤字と試算。まやかしの「福祉財源論」が明らかになりました。10%への増税は断固反対です。

開発ありきの事業推進でいいのか

  知立駅北地区再開発ビル、21階建の愛称エキタス知立が年内に完成します。市は駅周辺の街の賑わいづくり、税収確保につながるとしています。しかし、分譲住宅107戸は完売したものの、テナント11区画のうち5区画はいまだ募集中、心配の声も上がっています。

 市はさらに、市営駐車場を含む西新地地区の再開発を推進。概算事業費100億円、補助金47億円の開発で税収確保になると説明。計画区域内には、20階建て住宅棟と市営駐車場(移転・新築)、3階建て別棟の1階に店舗、2階3階に子どもモールを検討と説明。しかし、詳細は明らかにせず、開発ありきで前のめりの状況です。これでいいのでしょうか。
 

大型事業の財源確保に一役、日本共産党の提案で法人市民税超過課税実現、10年。

平成29年度の法人市民税の超過課税額は7869万円に。導入から10年、この間のの累計では、6億1千万円余の増収になりました。日本共産党は大型事業推進のもと、福祉の後退させてはならないと資本金1億円以上の市内企業への法人市民税の超過課税(法で定められた率12.4%〜14.7%のうち最高率)の協力を求めるべきと提案・実現したものです。

 当時、トヨタ出身の市長が法人を回り、協力を得て決断し、注目されました。自民・市政会から「市内企業が市外に逃げてゆく」との異論を唱えたものの、平成18年度より超過課税を実施。この間も、企業が「逃げていく」などの事もなく協力を得て、今日まで貴重な財源を確保してきました。

大型開発の向こうは? 知立の観光振興の今後は?

 平成29年度に中町にあるホテル1階北角にある店舗を1600万円で購入、約90万円かけ改修し、30年4月に観光交流センターがオープンしました。市は市外観光者及び市民との交流を目的に年1万人の来場者を見込むとしていました(知立市観光振興計画)が、8月末までの実績は1234人、日平均11.2人と低調です。知立駅の高架事業など完成後、観光客がどこまで増えるのか、観光振興は大切ですが、実情を踏まえた振興が大切ではないでしょうか。 

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