市政の動き−議会報告
【18.10.22】「戦争を忘れない」123名が平和祈念式に参加 憲法を生かした市政願い
全員で「知立市平和都市宣言」唱和 「恒久なる平和確立が責務」(市長式辞)
10月7日挙行の「知立市平和祈念式」に戦没者遺族や市民など123名が参加しました。式典では、知立市平和都市宣言の全員唱和や献花。その後、戦争をテーマにしたアニメ映画『この世界の片隅に』を鑑賞しました。
戦争体験者の高齢化が進む中、戦争の悲惨さや平和の尊さを次世代に継承し、憲法の理念を生かした平和行政の推進が求められます。
毎年戦没者の慰霊と次世代へ平和の継承
知立市平和祈念式は73年前の太平洋戦争で亡くなった方の慰霊と、平和の尊さや戦争の悲惨さを継承を目的に毎年実施されています。
第1部式典では市長が「戦争の悲惨さ、平和の尊さを次の世代に語り継ぎ、恒久なる平和を確立していくことが私たちの責務。平和こそ市民が望む最大の安心であり、平和の維持こそが当市の発展の原点」と式辞を述べました。戦後73年が経ち、戦争体験者の高齢化が進む中で、戦争の悲惨さや平和の尊さを次世代に継承することから、生徒を代表して竜北中学校3名も参加し、献花をしました。
第2部の映画上映会では、太平洋戦争下の軍都・広島県呉市を舞台に、戦時下の生活と戦争の悲しさを描いたアニメ映画『この世界の片隅で』を鑑賞しました。
知立市における平和への取り組み
知立市では、市政40周年の節目の年である平成22年6月18日に、「知立市平和都市宣言」を制定。同年10月には、市内の全小中学校10校に広島市から「被爆アオギリ2世」の苗が送られ、児童生徒の手で育てられています。このアオギリは、広島に落とされた原子爆弾でなぎ倒されたアオギリから、その後、芽吹き全国へ苗木が平和を願い、届けられています。
未来に生きる子どもたちが、平和を学ぶことは貴重なことです。日本共産党は、平和教育の充実については、戦争や広島・長崎の被爆について学ぶ機会を充実させるため、広島原爆資料館へ児童生徒を派遣する事業を実施することを提案しています。
知立市史「戦時下の知立」 機銃掃射や児童動員も
太平洋戦争中、知立市(当時は知立町)では、戦争末期となる昭和20年には、知立国民学校(現、知立小)校舎への襲撃や西中、山屋敷、八橋地域などへの戦闘機からのタンク投下や機銃掃射による家屋の火災や死傷者が出ています。、参戦した兵士は1509名とされ、そのうち、戦死者は419名とされています。
その他、少なくない民間人の死傷者がいます。国家総動員法(昭和13年)により、成人だけでなく、小学生(5、6年生)も食糧増産や軍事施設建設のために動員されました。さらに、松並木から、ガソリン代用の松根油を採ることも行われました。(知立市史中巻より)
平和憲法を生かした市政の推進を
戦後制定の日本国憲法は、平和主義・基本的人権の尊重・国民主権を理念とし、第9条で戦争の放棄を定めています。知立でも多くの命が奪われた、戦争の惨禍は再び繰り返してはなりません。その反省もなく、「9条改憲」を企てる安倍政権は許せません。戦争を防ぐ平和憲法の理念を活かした、市政に取り組むべきです。