市政の動き−議会報告
【19.07.01】6月議会、補正予算 賛成討論
介護保険料減額、教育・保育の無償化。消費税は福祉財源などの最もふさわしくない
6月市議会に市が提出した議案は、10月からの消費税10%への増税を前提にした市税条例の一部改正、介護保険条例の一部改正及び一般会計補正予算、介護保険特別会計補正予算です。日本共産党は、消費税10%への増税中止を強く要求しています。しかし、議案は一過性とはいえ増税による市民の負担軽減や消費喚起の経済対策であることから賛成。日本共産党市議団は、6月26日の本会議で一般会計補正予算に対し、佐藤おさむ議員が賛成討論、問題点を指摘しました。
低所得者介護保険料減額 対象者は3299人
介護保険条例の一部改正の条例は、低所得者の保険料を消費税増税に合せ10月から保険料徴収区分の第1段階から第3段階を対象に減額(左表)するもの。補正予算では減額する保険料の半年分を一般会計から介護保険特別会計に1386万円余を繰出します。日本共産党の減額対象者数はとの質問に、市は「第1段階で1621人(一人当り軽減額は7000円)、第2段階で834人(同7000円)、第3段階で844人(同1400円)と答弁、合計で3299人が減額されます。国は消費税増税を財源に2分の1を負担、県・市が各4分の1を負担します。日本共産党は低所得者の保険料減額は遅すぎた措置と指摘しました。
また、消費税を財源に幼児・保育の無償化の一貫として、障害児発達支援センターにおける発達支援利用料の無償化に向け、自立支援システム改修委託料253万円余を予算化。無償化はうれしいことですが、低所得者に負担が重い消費税を財源とするのは問題。福祉・教育財源に最もふさわしくないと厳しく指摘しました。
プレミアム付商品券事業 景気対策として有効か
国は消費税増税による景気後退への対策として、プレミアム付商品券事業を実施。補正予算には、事務費2956万円余、商品券のプレミアム分(上乗せ補助分)5500万円を予算化。割引率20%で総額2億7500万円の事業。 商品券購入の対象者は、住民税非課税世帯で8800人、3歳未満児のいる世帯で2200人、合計1万1000人。商品券は2万円で2万5000円分購入できます。市は「消費税は低所得者ほど負担が重い。逆進性緩和の施策」との認識を示しています。しかし、住民税非課税の人が購入できるのか疑問です。また、20%のプレミアムがついても半額は消費税10%分として消えてしまいます。これで景気対策となるのか、大変疑問と指摘しました。
軽自動車税環境割軽減、未婚の1人親へ給付金
景気対策として、増税による軽自動車の販売落込みを回避するため、令和元年10月1日から令和2年9月30日まで購入した軽自動車の環境性能割(購入時のみ課税)を1%軽減する市税条例の改正に合せ、軽減額450万円(半年分)の減額補正及び、減収分を特例交付金450万円で補填する増額分を予算化しました。
未婚の児童扶養手当受給者に対する臨時・特別給付事業を実施。全額国補助金を財源に140万円を予算化し、1人1万7500円を臨時に給付、対象者は80人と少ないのが実態。児童扶養手当受給者全てを対象にすべきです。
消費税に代わる福祉・教育の財源は
日本共産党は福祉・教育などの財源確保は、消費税に頼らなくても可能、大企業の法人税10%を中小企業並の18%課税することで4兆円、富裕層への株等の取引などへの優遇税制の是正で3・1兆円、米軍「思いやり予算」などの廃止で0・4兆円、合計7・5兆円確保できる、消費税中止が一番の景気対策と主張。しかし、直接、市民生活に関わる予算である点を考慮し、賛成すると表明しました。