市政の動き−議会報告

【19.11.20】介護施設・事業所への支援を。夜勤者の処遇改善・手当増額で介護職員の確保と離職防止を

17年度調査でも介護者不足など指摘、市は夜勤手当の補助を〜日本共産党〜

   介護現場は慢性的な人手不足が続いています。 2019年8月に(独)福祉医療機構が公表した介護人材に関するアンケートでは特別養護老人ホームの7割以上の施設が人手が不足していると回答。また、12・9%の施設が利用者の受け入れ制限をしている実態で、サービスの提供には人員の確保は必至です。市のヒアリング調査でも人員不足、賃金の低さの声があがっています。日本共産党市議団は、市内の介護施設に働く介護職員への夜勤手当補助など、市独自の処遇改善の取組を提案します。

介護施設の夜勤形態は2交替又は3交替勤務

 特別養護老人ホームやグループホーム等は、高齢者が入居し日々生活する施設のため、夜間の介護を行う職員(夜勤職員)が配置されています。知立市内の高齢者入所施設は13施設あり、その内、2交替制(日勤・夜勤)が7施設、3交替制(早番・日勤・夜勤)が6施設です。この内、夜勤の配置職員が1人になる場合がある施設は、2交替制で5施設、3交替制で2施設です。(表参照)
 なお、夜勤職員の配置は、国が基準を定めており、例えば、特別養護老人ホームでは、入居者25人以下の場合は職員数は1人以上、26人以上の場合は2人以上、61人以上80人以下では3名以上です。
 

柏崎市、夜勤手当を新たに増額する事業所を支援

 新潟県柏崎市では今年度、「介護夜勤対応者臨時補助金」を開始しました。これは、介護事業所の夜勤者の処遇を改善し、離職の防止と職員確保を目的とするもので、介護職員の給料が月額1万円程増えると試算しています。補助金は、
◇市内の介護事業所が夜勤手当を2018年度末時点よりも、増額した場合に、手当の額を2年間補助します。◇補助対象の夜勤形態は、午後10時から翌日午前5時までの7時間の時間帯を含む勤務としています。
◇補助上限額は、夜勤時間帯を通じて職員の交代がない事業所は、夜勤者1人当たり上限1千400円、夜勤時間帯を複数の職員が交代で勤務する事業所は、夜勤者1人1時間当たり、上限200円です。

知立市も現場の声を聴き、夜勤待遇の改善を

   知立市が17年に実施した介護事業所等のヒアリング調査では、介護の担い手確保の課題として「少ない人数で介護している状況でかつ重労働」「賃金が少なく介護者自身の生活が大変」といった、処遇改善や人材不足解消を求める意見が出されています。市の高齢化率は19・61%、要介護認定者は2千32人です。25年には2千406人へと増加が見込まれています。介護サービスの必要量が増えていく中、職員不足でサービスが提供できない等、あってはなりません。市は、現場の声を把握し、介護人材の確保にむけた事業者支援を行う必要があるのではないでしょうか。

▲ このページの先頭にもどる

トップページに戻る
二次元バーコード
RSSフィード(更新情報)