市政の動き−議会報告
【20.10.12】連続立体 交差事業 総事業費610億円で市負担額は105億円 2019年度決算で進捗率58.2%。残事業費255億円、市負担額は34億円
令和元年度決算・「コスト削減を」と監査委員 県・市負担割合の改善を改めて提案=日本共産党=
知立連続立体交差事業は令和5年度完成を目指し、知立駅部等の高架橋の基礎工事がおこなわれ、日々、その姿を変えています。総事業費610億円のうち、令和元年度決算では事業費ベースで58・2%の進捗率です。知立市負担の事業費は105億円、うち71億円を執行、残事業費は34億円(表参照)です。監査委員提出の令和元年度決算意見書では、事業の「コスト削減」を求めています。日本共産党の佐藤おさむ議員は9月議会で、事業費の県・市負担割合の改善を改めて求めました。
県・市負担割合2対1への 改善は今だ実現せず
総事業費610億円のうち、国及び名古屋鉄道(名鉄)の負担を除く事業費を、愛知県と知立市が1対1の割合で負担、当初の知立市負担は130億円。日本共産党は余りにも重い負担を改善するため、県・市負担割合2対1への改善を再三にわたり提案。この提案は、議会と市当局の総意となり、市当局と議会が一体で県と交渉、県を動かし12億円の軽減を実現。また、国負担も改善され11億円の軽減や三河知立駅移設によるコスト削減もあり、市負担は105億円になりました。しかし、負担軽減が実現したものの、県・市負担割合の改善は実現しておらず、重い負担に変わりありません。
「財政厳しい」なら、県に 負担割合改善を要求すべき
知立市の事業費負担105億円のうち、80億円は市債(借金)で賄うもので、後のちの返済が重く財政を圧迫します。
市はこの間、「県に負担割合改善を要求すると事業が止まる」と負担割合改善を事実上断念。監査意見書は、「コスト削減にさらに務めて欲しい」と述べています。佐藤議員は、「市は県に対し、負担割合改善を求めるべき」と追及。市は指摘を否定できず、「まったく考えていないわけではない」と釈明。財政が「厳しい」なら、しっかりと県に要求すべきです。
入札結果を明らかにし、 入札差益分の返還を
事業主体である愛知県は、名鉄に418億円の工事を委託。名鉄は工事を土木会社等へ発注しています。しかし、入札における入札差益分は、市に返還されません。県は毎年度の入札結果を明らかにし、知立市へ負担割合に応じて返金すべきです。
佐藤議員は、返金が実現できれば財政に貢献でき、市債借入れを圧縮できる。県に入札差益分の返金を要求すべきと質問。市は「継続事業(複数年)なので毎年度の清算はできない」と答弁。工事費は、完成後に清算するとされているが、事業費の全容が最後まで分からないのは問題です。