市政の動き−議会報告
【20.12.11】No.2065 法人市民税の超過課税の5年間延長条例を質疑 =課税への「企業の理解を得られた」と市は答弁
2006年導入以来、8億7千万円を歳入 「鉄道高架事業の財源」確保を<日本共産党>
知立市は12月市議会に、資本金1億円を超える法人に対す超過課税を5年間延長する市税条例の改正案を提案。12月3日の本会議質疑では、中島清志(市政会)・中野智基(立志会)・佐藤おさむ(日本共産党)の各議員が通告・質疑しました。その後、田中健議員(立志会)が議会運営委員会(議運)の申合せである「所管委員会へ所属する議員は質問を自粛する」に反して通告外質疑しました。日本共産党の動議で、急きょ議運を開催、立志会を除く委員全員が田中議員の質疑のあり方に批判の意見を表明しました。
資本金1億円以上で 黒字企業のみに課税
市の法人市民税の超過課税は、資本金1億円以上の法人を対象に法人市民税の法人割を、課税標準を超えて限度額まで課税するもの。市税条例改正案は、今年度末で5年間の適用期間が終了することから、更に5年間延長し、適用期間を2021年3月31日から26年3月30日までとするものです。
中島清志議員は、市が市内の対象企業9社を訪問、協力を要請した際の、企業の受止めはどうかと質問、市は「企業からは、理解を得られた」と答弁。また、企業誘致をする一方、超過課税をするのはアクセルを踏みながらブレーキを踏むものではと質問、市は「資本金1億円以上に限定、応能負担なのでブレーキとは考えていない」と答弁しました。
中野智基議員は、企業の理解を得られたというが、直接会って話を聞くと、企業は大変厳しい、社会的責任ということがあり、本音を言えなかったのではと質問、市は「厳しい意見もあるが、最終的には理解していただけた」と答弁。
超過課税は予算編成に 欠かせない貴重な財源
超過課税は市が鉄道高架事業推進のため企業の協力を得て導入しました。佐藤議員は導入時に知立から企業が逃げる、来ないとの議論があったが、逃げた企業はあるかと質問、市は「そういう事例は聞いていない」と答弁。また、本社が市外、及び市内の法人への課税状況はと質問、市は「令和2年の資本金1億円以上は約200社で8割が市外、市内は9社」と答弁。市外企業のウェイトが高く、納税額も多いのが実態です。
日本共産党は、超過課税は黒字企業に応能負担してもらうものであり、21年度は大幅な税収減が見込まれるなか、予算編成に欠かせない財源、全会一致での議決を目指し、委員会審査等に臨みます。