市政の動き−議会報告
【21.02.03】no.2071 核兵器禁止条約が 1/22に発効 歴史上はじめて「核」が違法に
「全ての国に条約への参加を促す」と規定市は政府に条約の早期批准を要請すべき
国連の核兵器禁止条約が、2021年1月22日に発効、史上初めて核兵器を違法とする国際条約が始動しました。戦争や核実験によるヒバクシャへの苦しみに留意し、条約は「いかなる場合も核兵器が再び使用されないことを保証する唯一の方法として、核兵器の完全廃絶が必要」と明文化。しかし、唯一の戦争被爆国の日本政府は条約批准を一貫して拒否。日本共産党は、条約発効を心から歓迎し、政府に条約参加を強く求めています。
条約参加賛同は130か国 被爆者の声が世界に届く
核兵器の保有や使用、使用の威嚇などを包括的に禁じる核兵器禁止条約が1月22日に発効し、核兵器は国際法の下で初めて違法となりました。現在、条約参加への賛同は130か国(昨年12月、国連総会)、批准は51か国にのぼります。核なき世界実現に向けて、第1回締約国会議が1年以内に開催が予定されており、全ての国に参加を呼びかけています。国連のグテレス事務総長は22日、条約発効について「核兵器のない世界という目標に向けた重要な一歩だ」とし、被爆者らによる悲惨な体験の証言が「条約を支える道徳的な力になった」と声明を発表しました。
「核の傘」で平和は守れない 「廃絶」こそ唯一の方法
アメリカなどの核保有5大国は核を持つことが抑止につながる(「核の傘」)として、条約参加を拒否。菅総理も、条約発効について問われ、オブザーバー参加を含め、条約参加は拒否する態度です。これでは、『核兵器が再び使用されないことを保証する』ことはできません。核兵器の廃絶こそ求められます。
知立市は平和都市宣言の 理念を基に、政府に要請を
知立市も加盟する平和首長会議は、条約の発効を歓迎し、「核兵器廃絶の推進力とするために署名・批准国の一層の拡大を図っていくことが必要」と声明を発表。条約の早期締結を求める署名を市民に呼びかけています。知立市も、平和都市宣言の理念を基に、ぜひ政府に対し、核兵器禁止条約への署名・批准を要請すべきです。共産党の申し入れに対し、市は「検討」を回答しました。今後の取り組みが注目されます。
核兵器禁止条約の要旨
【前文】
いかなる場合も核兵器が再び使用されないことを保証する唯一の方法として、核兵器の完全廃絶が必要。
ヒバクシャの苦しみに留意すること。
【第1条 禁止】
核兵器の開発、実験、生産、製造、取得、保有、貯蔵、移譲、及び使用または使用の威嚇は禁止。
自国領等への核兵器の配備等の禁止。
【第4条 核兵器の完全廃絶】
核兵器を保有する締約国は、ただちに使用作戦状態から外し、第1回締約国会議(発効後1年以内に開催)で決定された期日までに、可及的速やかに破壊すること。
【第6条 被害者援助と環境回復】
締約国は核兵器の使用・実験による被害者支援を十分に提供、汚染地域の環境回復の適切な措置をとること。
【第8条 国際協力】
締約国は、この条約の義務の履行を促進するために、他の締約国と協力する。 非締約国は、締約国会議 と検討会議にオブザーバーとして参加するよう招請される。
【第9条 締約国の会合】
締約国は定期的に会合を持つ。
【第12条 普遍性】
各締約国は、すべての国からこの条約への支持を得るために、非締約国に対し、この条約の調印、批准、受諾、承認、加入を促すものとする。
※条約の全文と核廃絶署名は日本共産党知立市議団HPに掲載。是非ご協力を。