市政の動き−議会報告
【21.03.17】no.2077 東日本大震災から10年、続く余震 南海トラフ巨大地震の備えは大丈夫か
ガラス飛散防止フィルム・感震ブレカー設置補助の創設を提案
2011年3月11日の東日本大震災から10年。2月13日には福島県沖を震源地とするM7・3、最大震度6強の余震が発生。今後10年にわたり余震が発生する可能性があります。私たちの地域では、いつ南海トラフ巨大地震が発生してもおかしくありません。日本共産党の佐藤おさむ議員は3月議会一般質問で地震対策として、民間住宅のガラス飛散防止フィルム及び感震ブレーカー設置補助創設を提案しました。
南海トラフ巨大地震 今後30年以内発生70%
大地震は約100年から200年間隔で発生。駿河湾沖を震源地とする東海地震は安政東海地震から165年が経ち、いつ起きてもおかしくないといわれ、南海トラフ巨大地震も今後30年以内で70%の確率で発生といわれています。 知立市の被害想定(愛知県発表)は震度7の場合で最大、死者約200人、住宅全壊2800棟、火災での消失家屋1500棟です。
知立市は地震対策として、民間木造・非木造住宅の耐震改修補助事業を実施し、2020年度実績の耐震化率は82%、1982年5月以前(S56)に建築された耐震性のない住宅は3342棟に上ります。市の耐震改修促進計画では、25年度まで95%、30年度までには概ね解消するとしています。
地震発生時に命を守ることがと何より大切
日本共産党は、地震対策は何よりも地震発生時に命を守ること、負傷しても軽症で済むことが大切と強調、次のことを提案しました。◆耐震改修補助制度があっても、年数件の利用に止まっていることから、延べ床面積の大きな住宅でも一律最大120万円の補助であり、補助の上乗せが必要ではないか。選択肢を拡げ・耐震改修を促進するよう提案。市は「困難」と答弁しました。
◆市の公共施設のガラス窓には、震災時にガラスが割れ、落下・飛散による人的被害を防止するため、ガラス飛散防止フィルムを設置。日本共産党は、民間住宅への設置補助制度の創設を提案。市は「効果がある。研究、検討をしたい」と答弁しました。
◆阪神淡路大震災では、震災で停電になり、その後、電気が復旧・通電するなか、電気ストーブの転倒やガス漏れによる発火で火災(通電火災)が発生、大きな被害をもたらしました。日本共産党は市の対策には、火災対策がないと指摘。通電火災を防止する感震ブレカー設置補助制度の創設を提案。市は「東日本大震災でも通電火災が発生した。研究したい」と答弁しました。
福祉避難所運営の マニュアル整備を急げ
災害時の大きな課題として、障害のある人、要介護者、妊産婦等を対象とする福祉避難所の開設があります。知立市は現在、11の福祉避難所があり、10か所は医療・福祉法人等と協定を締結した避難所です。日本共産党は、「協定を締結しても福祉避難所運営マニュアルがないと受入は困難、策定状況は」と質問。市は、「今後、受け入れ先と一緒になって作っていきたい」と答弁。市長のリーダーシップで早期の策定を求めました。