市政の動き−議会報告
【21.07.07】地球温暖化対策強化へ 2050年までにカーボンゼロ達成へ 林市長が「年度内の宣言」を表明
太陽光発電設備の明確な設置目標を 市施設の電力購入は再エネを
2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにする国の目標を明記した地球温暖化対策推進法の改正案が5月26日、参議院本会議で全会一致で成立しました。林市長は6月市議会で、「国の改正法に沿って市とし年度内に、カーボンゼロ宣言をしたい」と表明しました。日本共産党は一貫して地球温暖化対策強化を提案。佐藤おさむ議員は、一般質問で一層の対策強化に向け以下、提案しました。
2050年までのカーボンニュートラルは至上命題
地球温暖化の影響は、気候変動による異常気象として、集中豪雨による洪水など、日本列島にも毎年のように深刻な被害を及ぼしています。イギリスの産業革命(1800年前後)以降、地球の平均気温は1℃上昇したといわれ、石炭、石油などの化石燃料を消費し、二酸化炭素(CO2)を排出し続けるならば、今世紀末には3℃上昇、生物生存に深刻な影響を及ぼすと警告されています。国連気候変動枠組条約締約国会議は、平均気温の上昇を1・5℃に抑え被害を最小限とするため、2050年までにカーボンニュートラルの実現を至上命題としています。
ゼロカーボン宣言と気候非常事態宣言を一体で
市長は「国の指針を見てゼロカーボン宣言する」としているが説明をとの質問に、市長は「改正地球温暖化対策推進計画で自治体の責務が重くなってきている。国・県の指導、指針を見ながら、効果的な宣言となるようタイミングを見ている」と答弁。日本共産党は「気候非常事態宣言」を提案してきたが一体的に宣言すべきとの提案、市は「色々なことを踏まえながら、より発信力のある形で宣言をしていきたい」と答弁しました。
設置可能な民間住宅に 太陽光発電設置推進を
法改正により、知立市地球温暖化対策実行計画の見直しが迫られるが、思い切った対策が必要ではとの質問に、市長は「宣言のみならず、実行していくことが大切。踏み込んだ予算措置等も考えたい」と答弁。太陽光発電設備設置可能な市内民間住宅へ、太陽光発電設備設置の目標を設定し、取組みを強化すべきとの提案に、市は「知立市には森林がなく、CO2を吸収する分がない。太陽光発電は知立市にとって有効な再生可能エネルギー、検討して行きたい」と答弁しました。
営農型太陽光発電へ 営農者等と研究、検討を
農水省は、調整区域における農地への営農型太陽光発電を推進しています。農地として農産物の生産を行いながら、支柱を立て上部に太陽光発電パネルを設置(写真)するもので、農業生産と売電収入を得られるとしています。2013年度から18年度まで、1992件、560haの実績があります。農業者、農業団体等の関係者と一緒に研究、協議し、可能であれば進めるべきではとの提案に、市は「営農者の経営改善が一番重要。今後、営農者の意見を聞きながら研究し、判断していきたい」と答弁しました。
市電力購入は再エネ100%を
市の公共施設の電力購入は、市役所等の高電圧は競争入札で行い、価格の安い事業者が落札します。日本共産党は、再生可能エネルギー100%調達へ入札制度を改善すべきと提案。市は「今後カーボンニュトラルということで、どのような電力調達がいいのか検討して行きたい」と答弁しました。