市政の動き−議会報告
【21.08.04】鉄道 高架 2023年度完了まで残り2カ年 残事業の市負担額は約23億円
県・市負担割合(2対1へ)の改善は未だ実現せず 県の来年度の事業費照会時に要求を=日本共産党=
県事業の知立駅付近連続立体交差事業は2023年度(令和5年度)完成を目指し、知立駅部等の高架橋工事が行われ、日々、その姿を変えています。総事業費610億円うち、知立市負担の事業費は105億円。21年度の事業費22億円のうち、市負担は4億2千万円です。21年度事業費の執行後、残事業費の市負担額は約23億円。しかし、県・市負担割改善(2対1以上)は、未だ実現しておらず、23年度完成まで、残り2カ年余となった今、市は県に改善を強く要求すべきです。
市負担は依然重く 負担割合改善を諦めるな
総事業費610億円のうち、国及び名古屋鉄道(名鉄)の負担を除く事業費を、愛知県と知立市が1対1の割合で負担、当初の知立市負担は130億円。日本共産党は、全国的には2対1以上であり、余りにも重い1対1を改善するため、県・市負担割合の改善を再三にわたり要求。負担割合改善は、議会と市当局の総意となり、市当局と議会が一体で県と交渉し、12億円及び、国負担の改善で11億円の負担軽減が実現。また、三河知立駅の移設によるコスト削減で知立市負担は現在の105億円になりました。しかし、県・市負担割合改善は全く進まず、市の負担は重いままです。23年度完成予定まで、残り2年8カ月となった今、県から来年度予算についての事業費の照会がある時(10月)に、負担割合改善を申し出るべきです。
今後の工事スケジュール、 財政見通しを示すべき
知立駅は3階建構造で2階が名古屋本線、3階が三河線が乗り入れ、各4線4ホームになります。現在、駅部を中心に高架工事が行われ、7月〜9月末にかけて知立駅南側の本町堀切線の道路改良及び2階と3階の桁架設工事が施行、通行止めとなっています。この工事終了後、順次、宝町線、155号線の道路改良及び桁架設(こうかせつ)工事が施行されます。
市は23年度完成をいうものの、知立駅部の高架工事の完了時期や線路の敷設及び電路工事等、名古屋本線への切替え、三河線の仮線工事及び高架工事等、仮線撤去を含めたスケジュールの見通しを示していません。県と名鉄は、見通しを明らかにすべきです。
また、事業費(国・県・市)の実績及び残事業費額(約125億円)は表の通りです。しかし、名鉄負担の事業実績及び残事業費は明らかにされず、現在、全体の残事業費は不明です。現財政計画で予定通りできるのか、財源不足となるのか、県及び名鉄は現時点での見通しを明らかにすべきです。
さらなる大型事業「西新地再開発事業」は地権者 100%同意がないまま進めるのか。議会への約束
西新地土地再開発事業は、概算総事業費100億円。市は知立駅前市営駐車場を含む、約1ha(地権者24名)の再開発の事業化を進めています。しかし、未だ全員の同意が取れていません。しかし、市は同意した地権者の「事業化推進の声に応えたい」とし、21年度末から22年度にかけて、都市計画決定を行うと表明しています。
日本共産党は6月議会、「議会への約束は地権者の100%同意であり、同意なき都市計画決定は約束違反」と改めて批判。市は「都市計画決定しても100%同意がなければ事業推進はできない」と表明しました。西新地再開発事業は、進むに進めず、退くに退けない状況です。既定路線に拘らず、再検討の時期を迎えているのではないでしょうか。