市政の動き−議会報告
NO.2124 これでいいのか 下水道料金の値上げを検討 「9月議会に条例改定」と答弁
経済的困難者に減免制度を【日本共産党}】 市長は「弱者へ配慮は必要」と表明
日本共産党は2月28日開催の知立市3月議会の本会議質疑で、2022年度下水道事業会計予算のあり方について質問しました。市は今年6月開催予定の下水道審議会の答申を受け、9月市議会に下水道条例改正を提案する見込みを明らかにしました。知立市は19年度、下水道事業を特別会計から公営企業会計に移行。日本共産党は、「公営企業会計は独立採算性とし一般会計繰入がなくなり、料金値上げになる」と指摘、反対しました。導入4年目で値上げが行われようとしています。
国指導で公営企業会計に 使用料値上げは既定路線
市は19年度、独立採算制を原則とする公営企業会計を導入するとともに、知立市水道ビジョン(20から27年度)を策定し、下水道経営の健全化を掲げ、使用料改定(値上げ)の検討を明記しました。 その上で、までを期間とする知立市下水道戦略(21から30年度)を策定。30年度までに国が示す使用料単価1㎥当り150円を目安とすると記載し、一般会計からの繰入を無くすとしています。値上げは2段階で行うとし、23年度に1㎥当り125円、28年度に1㎥当り150円への値上げの検討と明記。値上げは、まさに、公営企業会計導入による既定路線そのものです。
「値上げありき」では コロナ禍で生活は厳しい
日本共産党の質問に、市は「21年度開催の下水道審議会に値上げを諮問、審議会はこれまで3回開催され値上げについて協議されている。6月開催の審議会で値上げ案の答申がだされる」と経過を説明しました。さらに、市は、「答申を受け市は9月議会に下水道条例改正を提案する」と明らかにしました。値上げの時期についての質問に市は「23年度から値上げを実施する」と答弁しました。
日本共産党は、本会議で審議会の素案を議会に資料提出するよう要求。しかし、市は「現段階ではできない」とし、内容を明らかにしませんでした。また、佐藤議員は「値上げで厳しい影響を受ける経済的に困難な人への減免制度が必要ではと」提案。担当部長は「公平性の観点から減免はできない」と答弁、市長は「弱者への配慮は必要」の旨を表明しました。 長引くコロナ禍で市民生活は疲弊しており、また、生活に欠かせない公共料金を引上げることは問題です。
コラム】南部地域の応急給水拠点である避難所への 管路耐震化は10年先以上でも見通せない
日本共産党は3月市議会で応急給水拠点までの管路耐震化について質問。質問で明らかになったのは、26ヶ所の給水拠点の内、西小学校、秋田病院、知立小学校までの管路耐震化は完了し、22年度に富士病院まで耐震化。その後、市役所までなど順次整備する方針。しかし、新林・谷田町などの南部地域の指定避難所までの管路耐震化は、10年先以上で見通せないとのこと、これでは災害対応とは言えません。
新林町・谷田町など南部地域に 耐震貯水槽設置を提案=共産党
知立市水道ビジョンは、「地震や災害に対して水道施設が機能を維持するように努めていくことは喫緊の課題。知立市における管路耐震化率は 16・2%(平成 29 年度末)と低く、老朽管の更新も踏まえ、管路整備を早期に実施する必要」があるとしています」。重点対策として、配水施設(八橋・西町排水場)から応急給水拠点である病院、避難所までの管路を、重要給水管路に位置付け、優先的に耐震化を推進する方針です。
日本共産党は南部地域へ、国補助金活用による早期の耐震貯水槽設置を提案しました。市は「一度、耐震貯水槽設置設置を検討したが、設置場所の合意ができなかったが、検討したい」と答弁しました。