市政の動き−お知らせ
【23.04.06】No、2173 気温上昇1.5度以内に抑えるには 35年に温室効果ガス60％削減必要
�毅丕達誕茖脅‥�合報告書 温室効果ガス排出続ければ90年には 産業革命前から４度上昇と警鐘
国連気候変動に関する政府間パネル（ＩＰＣＣ）は３月20日に第６次統合報告書を発表しました。それによると、産業革命前からの気温上昇はすでに１．１度上昇。今後20年以内に１．５度に達する可能性が高い。１．５度以内に押さえるには25年までに温室効果ガスの排出量を減少に転じ、35年に19年比60％削減が必要としています。
日本政府のＧＸ実現の基本方針では達成困難
日本政府は令和５年２月に「ＧＸ実現に向けた基本方針」〜今後10年を見据えたロードマップ〜を発表しました。その中では「産業革命以来の化石エネルギー中心の産業構造・社会構造をクリーンエネルギー中心へ転換する、『グリーントランスフォーメーション』（ＧＸ）は、戦後における産業・エネルギー政策の大転換を意味する」と言っています。
その、具体的中身はこれまでも言われてきた、省エネルギー、再生可能エネルギーの主力電源化とともに、原子力の活用や水素・アンモニアの導入促進を上げています。原発が温暖化防止に役立たないことは明らかであり、水素やアンモニアもその製造過程でＣＯ２を排出します。また、アンモニアの燃焼時に発生する１酸化２窒素（Ｎ2Ｏ）は温室効果ガスです。これでは、35年までに温室効果ガス60％削減は無理であり、世界から取り残されます。
再生可能エネルギー への大転換が必要
日本は再生可能エネルギーの宝庫です。太陽光、水力、風力、地熱、バイオマスなど必要エネルギーの数倍の潜在エネルギーがあります。
房総半島沖や知多半島沖、紀伊半島沖の洋上風力は原発１千基分、１千ギガワット超のポテンシャルがあります。世界は自然エネルギーによる地産地消に向かって進んでいます。
ドイツ、４月に脱原発 残る３基を稼働停止へ
ドイツ政府はメルケル前首相時代に、22年までの脱原発を決定し、順次停止してきましたが、ロシアがウクライナを侵略し、欧州への天然ガスを停止。ドイツ政府は十分な電力を確保するためとして、停止予定だった３基の原発稼働継続を４月15日まで延長してきました。再生可能エネルギーの増産で電力の安定供給が図られ、最後に残った３基の原発停止が可能となりました。今後、廃炉に向けて解体作業が続きますが、最終的な廃棄物の処理と保管をどうするか、問題は残っています。
ベトナムの国家プロジェクト 水田のメタン発生減らせ
ベトナムは温室効果ガスの発生を抑えた百万�任凌綸弔鮴鞍�するプロジェクトを推進中です。大量のメタンガスが発生する水田の温暖化対策は、世界有数のコメ生産国であるベトナムにとって重要な国家プロジェクトの一つです。
水を張った水田の土壌は酸素が欠乏し、水疱やイネの茎を通じて大気中に放出されます。メタンの温室効果は二酸化炭素の28倍に達します。
メタンの発生を抑える方法が「間断かんがい」。イネの生育途中に数回、水田の水を抜いて地表から約15�造泙粘チ腓気擦襪海箸濃請任魏麌�させます。南部メコンデルタでの実験によれば、メタン排出量が38％減りました。
畜産業も農業からの排出量の32％を占めており、重要な対策分野です。ウシやヤギなどの反すう動物の「げっぷ」がメタンを放出。ウシ１頭が1日に放出する量は200〜600�箸肪�します。反すう動物が放出するメタンは全世界で年間約20億トンと推計され、全世界で発生する温室効果ガスの約4％になります。対策はエサの改良でカシューナッツの殻から抽出した油をエサに混ぜると、メタンを20〜40 ％減らす効果が確認されています。
