市政の動き−議会報告
【23.05.04】NO,2176 75歳以上 負担増健康保険法等改正で 後期高齢者医療の保険料アップ
こども・子育て支援費用にあてるため 後期高齢者医療保険料が値上げに
令和４年から出産育児一時金が引き上げられましたが、その財源確保として、一定収入のある75歳以上の人の後期高齢者医療保険料を引き上げる健康保険法などの改正案が４月13日の衆院本会議で可決され、衆院を通過しました。この改正案が成立すると２０２４年〜２５年度に、保険料が段階的に引き上げられます。昨年10月から後期高齢者の医療費窓口負担が２割に引き上げられたことに続き、さらなる負担増を求めるものです。軍事費２倍化の財源確保のために国民への増税、負担増は許せません。
年金収入２００万円で 保険料３９００円／年増
医療保険料引き上げは24年から25年にかけて２段階で引き上げられます。24年度は、年金収入が年２１１万円超の人が対象、25年度には年収１５３万円超に拡大します。後期高齢者医療保険料は、加入者1人毎に、所得割額と均等割り額で決められています。愛知県の令和5年度の所得割率は９・57％で均等割額は４万９３９８円です。令和４年度の１人当たり平均保険料は年額約９万１千円ですが、年金収入が年２百万円の場合保険料は年３９００円増えます。
さらに、後期高齢者負担率の設定方法について、「後期高齢者一人当たりの保険料」と「現役世代一人当たりの後期高齢者支援金」の伸び率が同じとなるよう見直されます。
自己負担が２割に上がった人への配慮措置
昨年10月から３年間は、自己負担が１割から２割になった方への配慮措置があります。10月以前は１割負担であった方は令和７年９月30日までは、１か月の外来医療の窓口負担割合の引上げに伴う負担増加額を３千円までに押さえられます（入院の医療費は対象外）。 同一の医療機関での受診については、窓口での支払が限度額までとなります。そうでない場合は、１か月の負担増を３千円までに押さえるための差額を高額療養費として支給するため、別にお知らせが届きます。
※高額療養費の支給は、初回のみ申請が必要です。
大軍拡より子育て予算を
政府は今回の高齢者への負担増は、全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するためと言っていますが、軍事費２倍化を実現するための社会保障費削減が見え見えです。５年間で43兆円の防衛費のうち、歳出改革で３兆円を生み出すとしており、その中に少子化対策費用を健康保険財政に負わせることも含まれているということでしょうか。
＝コラム＝ 後期高齢者医療制度の仕組み
後期高齢者医療制度の医療費
後期高齢者医療制度の医療にかかる費用のうち、窓口負担を除いた分について公費で約５割を負担、現役世代
の保険料で約４割を負担し、残り約１割は被保険者の保険料です。
被保険者
被保険者は75歳（一定の障害のある方は65歳）以上の人。同一世帯でも一人ごとに加入。
広域連合
都道府県ごとに後期高齢者広域連合が設置され、保険料の決定、医療の給付、保険証の発行や制度に関する広報を行い、市町村は保険料の徴収、保険証の引き渡し、各種申請や届け出の受付、窓口相談などの実務を担当。
後期高齢者医療制度の被保険者になると
他の健康保険に加入していても75際になると自動的に後期高齢者保健に加入します。その人の扶養家族（75歳未満）で�々駝鰻鮃�保険に入っている人はそのまま継続、�⊃�場の健康保険に入っていた人は、職場の健保係、又は市役所国保係へ手続きの相談が必要です。
