市政の動き−議会報告

【23.07.17】NO、2185 「知立市人権尊重のまち宣言」を攻撃する 統一協会の陳情は全委員が反対、不採択へ

「公契約法制定」「地方財政拡充」等の5陳情は池鯉鮒ク、共産党が賛成するも不採択に

   知立市6月定例会には、11の陳情が提出されました。6月22日開催の企画文教委員会では、6つの陳情を審査しました。八橋町在住の石原悟氏(統一協会員)提出の陳情は、「知立市人権尊重のまち宣言」を敵視するもので、記載している文言の削除を求めるもの。委員全員で不採択としました。また、「ミャンマーの民主活動家救済」「公契約法制定」「地方財政拡充」等の5陳情は池鯉鮒ク、日本共産党が賛成するも、篤心会、公明党、民友クが反対、不採択になりました。

「LGBTは後天的な精神障害」と差別発言

   統一協会提出の「『知立市人権尊重のまち宣言』の内容の一部再考を願う陳情」は、宣言文にある「性的指向」及び「性自認」(左宣言の下線)の文言の削除を求めるものです。陳情理由の要旨は、「日本を除く先進7ヶ国と違い、性的少数者に対する激しい差別がない日本社会にはLGBTや『性の多様性』という文言に込められたイデオロギーはなじまない」と主張。また、趣旨説明では、「LGBTは先天的なものではなく、後天的であり精神障害、80%は治るといわれている」と述べ、『知立市人権尊重のまち宣言」への性的指向、性自認の記載は先走って記載」などとジェンダー平等を敵視しました。      

「皇室を守るため、削除すべき」と珍論を展開

   柴田勝委員の「性的指向、「性自認を削除すると何かメリットがあるのか」との問に、石原氏は「教育を通じ、夫婦別姓、同性婚とか、やがて皇紀2683年続く男系男子の天皇制が危うくなる。皇室を守るため、削除すべき」と主張。佐藤議員の「精神障害との根拠は」との問いに、「麗澤大学の八木秀次教授が文献で紹介している」と述べました。八木教授は、天皇中心国家、戦前回帰を主張する右翼学者であり、一部学者の主張をもとに精神障害との差別的発言は許されません。

LGBTは「自ら選択・修正できない性的指向」

 委員からは、◇宣言は新たな課題に対処するもの◇特段削除する理由がないなど委員全員が不採択を主張しました。佐藤議員は、差別は現存し、「LGBTや『性の多様性』はイデオロギー」ではなく、そういった人々は現に存在している。この間、同性婚を認めないのは違憲とする判例が相次いで出された。名古屋地裁判決は、憲法24条2項「個人として尊重される」に違反している。また、「自ら選択・修正できない性的指向を理由に、婚姻を直接的に制約している」とし、憲法第14条の「法の下の平等」に違反と断じた。「LGBTや『性の多様性』はイデオロギー」ではなく「自ら選択・修正できない性的指向」と指摘。
「宣言」への「性的指向、性自認の記載は先走っている」との暴論を厳しく批判しました。

知立市議会の 人権感覚が問われます

   クーデタによる「ミャンマーの民主活動家に対する死刑執行の即時中止に向けた日本政府の緊急対応を求める陳情」に、佐藤議員は「クーデターによる軍事独裁政権の暴虐を許すな」と採択を主張するも不採択に。知立市議会の人権感覚が問われる結果となりました

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