市政の動き−議会報告
【23.07.24】NO.2188 核兵器禁止条約採択６年 廃絶は急務 署名９２ヵ国、批准６８ヵ国へと拡大
「核兵器禁止条約に日本は参加を」 意見書可決は６５９議会へと広がる
今年は広島、長崎への原爆投下から78年。そして、「核兵器禁止条約」が国連の会議で採択されて７月７日で６年が経ちました。ウクライナ侵略を巡り、ロシアが核兵器使用を示唆する中、核兵器の禁止・廃絶は緊急な国際的課題となっています。この間、核廃絶を求める国民平和大行進団の要請に応え、林郁夫市長は「日本政府に核兵器禁止条約への署名・批准を求める署名」に応じるなど、核廃絶に尽力してきました。以下、核兵器禁止条約を巡る動向をお知らせします。
唯一の被爆国日本政府は後ろ向きでいいのか
国連加盟国１９３カ国の約３分の２、１２２カ国が賛成して採択された核兵器禁止条約は、２０２０年10月24日に批准国が法的効力の発効に必要な50カ国に到達。21年1月22日に発効しました。そして、７月６日現在、署名が92カ国（国会での批准を推進）、批准68カ国へと広がっています。しかし、唯一の被爆国日本政府は、アメリカの核の傘のもと核兵器禁止条約に後ろ向きです。岸田首相は５月のＧ７広島サミットで核兵器禁止条約への一言も言及せず、核抑止力の必要性について述べ、被爆者などから失望をかいました。
１７８８議会中、６５９議会が条約参加を求める
政府が一貫して背をむける中、全国１７８８議会の約37％にあたる６５９議会が日本政府に核兵器禁止条約への参加を求める意見書を可決しています。県段階では岩手・長野、三重、沖縄の４県。岩手県は33市町村議会で可決。県・市区町村合わせて７割を超えたのは秋田、新潟、長野、岡山、広島、徳島の６県。県内では犬山市、岩倉市、阿久比町、大口町、設楽町、飛島村の６議会です。
知立市平和都市宣言に基き、知立市議会として日本政府に核兵器禁止条約への参加を求める時です。
コラム１ 子どもたちの学びが危うい
６月市議会へ愛知県に対する「教職員の長時間過密労働を解消するための施策を緊急に講じること及び教員の未配置を愛知県教育委員会の責任で無くすこと」等の内容の陳情が提出されました。日本共産党２名と池鯉鮒クラブ４名が賛成するも不採択に。佐藤おさむ議員は委員会で、�。粥鵑猟汗絢蠹�で長時間労働を容認するブラック職場、�▲屮薀奪�職場ゆえに教員のなり手不足で教員採用の倍率は10数倍から4〜5倍と低下、�Ｄ汗絢蠹�ではなく残業手当の支給をおこなうことなど、抜本的改善が必要と賛成意見を述べました。
6月県議会で日本共産党の下奥奈歩議員は、教員未配置問題を質問。教職員課長は「令和5年5月1日現在の教員の未配置数は、名古屋市を除き、小学校52人、中学校47人、高等学校19人、特別支援学校22人の140人」と答弁。知立市でも、昨年も今年も未配置教員が発生しており、早急で抜本的な改善が求められています。
コラム２ マイナンバー制度は安全？ 国家公安委員長が危険を表明
知立市は政府の方針に従って、マイナンバーカードの普及を行い、議員からは「デジタル社会へのパスポート」と推進の質問も出されましたが、無批判に推進していいのでしょうか。この間、マイナンバーの誤ったひもづけが多発し、各種世論調査で「信頼できない」の声が広がっています。
◆ 政府は制度施行の２０１６年から霞が関の中央官庁で、公務員の身分証明書とマイナンバーカードを一体化した「マイナ身分証」を導入。これに危険を感じた、防衛省、外務省、警察庁、内閣官房、公安調査庁の５省庁は導入しませんでした。
◆22年11月、なぜ導入しないのかとの国会質問に、谷公一国家公安委員長は「マイナポータルにアクセスすれば閲覧できる個人情報を一括して盗まれ、職員個人への不正な働きかけに利用される可能性があり、最悪の場合、秘密情報の流出につながるので見送った」と答弁（◆堤未果の「ショック・ドクトリン」から引用）。危険性を直視せず普及推進するのは大問題です。
