市政の動き−議会報告
【23.09.23】NO,2195 2022年度一般会計決算審査 大型開発事業を質す 日本共産党
知立連立の事業費の新たな負担はないか 大型開発に基金5億円積立は問題と指
知立市9月定例会には、一般会計補正予算など9議案及び2022年度一般会計などの歳入歳出決算認定9件が提出され、11日、12日に本会議質疑が行われました。日本共産党の佐藤おさむ・中島たかし議員は9議案について質疑をしました。一般会計決算認定では、大型開発である知立駅周辺整備事業について質しました。以下、報告します。
駅周辺区画整理事業延伸人件費等の事業費増額
知立駅連続立体交差事業(以下、知立連立)などの知立駅周辺整備事業は、総事業費が1千億円を超える大型事業です。中島たかし議員は、知立駅周辺土地区画整理事業(総事業費210億円)の進捗状況及び物価高騰の中、事業費の変更あるのかと質問。市は「現在の計画は令和8年までだが、事業計画の変更を県及び国と協議中で、令和15年度を最終年度とする協議をしている」「事業期間が伸びると人件費の増は当然ある。原材料費への影響は少なからずある」と答弁しました。
次に、知立連立の◆事業期間の変更はないか、◆新たな負担を求められることはないかと質問。市は◇「令和3年に見直しされた令和10年度完了は変わっていない」、◇「見直しで増額された182億円で納まると認識しているが、今の物高騰が続くと、懸念は若干ある」と答弁しました。
「事業費が心配、情報共有を」代表監査委員
中島議員は、知立市の財政に占める大型事業の影響及び財政運営について、代表監査委員へ見解を求めました。代表監査委員は、「知立市の財政状況は、数値的には素晴らしい。ただ危惧しているのは、知立連立は令和3年の見直しで市負担が105億円から125億円になった。その時には、この物価の上昇、人件費のアップ、資材不足は考えられなかった。事業費がどうなってゆくのか心配」と述べ、「県、鉄道業者に対して、情報提供を求めて行きながら、情報共有を共通認識にして行くことが不可欠」と指摘しました。
負担増が仮にあったら 県、鉄道事業者の負担で
令和3年の県の見直しは、令和5年度完了を令和10年度へ事業を5年間延伸し、事業費610億円を792億円に増額しました。知立市は情報の蚊帳の外で、発表直前まで知らされていませんでした。代表監査委員の指摘は重要です。今後、負担増を求められることが仮にあっても、気前よく応じることがあってはなりません、県、鉄道事業者の負担とすべきです。
知立連立の市の負担額は 市債8:基金2の割合
佐藤おさむ議員は、都市計画施設整備基金を令和4年度に元本積立5億円について質問。基金は知立連立及び駅周辺区画整理事業に充当する目的で30億円積立て運用。しかし、知立連立見直しで事業費が182億円増額により市負担は20億円増に。市は知立連立の市負担額は市債8割、基金2割で対応し、20億円の内訳は市債16億円、基金4億円と説明。基金4億円は基金運用で3億円、一般会計から1〜2億円入れると説明(令和3年12月議会、佐藤質問への答弁)。
大型事業優先の基金積立は許せません
佐藤議員は基金運用で3億円確保なら1億円ではないか。基金積立はしたのかと質問。市は「令和3年度2億円積立てた」と答弁。市は1億余分に積立、更に令和4年度に5億円も積立ました。市は5億円について「駅南区画整理事業等へのため」と答弁。物価高騰下、本来なら市民の暮らしを守るため、給食費の無償化などに使うべきところ、市議会へ何ら報告もなく大型事業優先で積立てることは許せません。佐藤議員の追及に、市は「もう積立てません」と答弁しました。