市政の動き−議会報告
【24.02.04】NO.2213 市は24年度国民健康保険15％値上を提案 一般会計からの繰入れで市民の暮らし守れ
国民健康保険運営協議会で保険税15％値上を 賛成多数で了承、１人平均で約１万６千円
昨年12月19日、知立市国民健康保険運営協議会（以下、協議会）が開催され、２０２４年度の国民健康保険税の引上げについて協議されました。保険税の引上げについて、事務局（所管部）から�＾γ慮�が示す標準保険税率近くまで引上げる案、��県から財政安定化基金借入金を２億４千３百万借入れを行うと同時に、保険税を１人平均15％引上げる案が示されました。協議会は、賛成多数で�△琉討鯲讃気靴泙靴拭Ｊ�価高騰下の大巾値上は許されません。
24年度の国民健康保険は借入と値上で対応
市は国民健康保険会計を運営するため、協議会に県から財政安定化基金借入金を２億４千３百万を借入れを行うこと（返済は28年度以降）、保険税を１人平均15％引上げることを提案（諮問）。この提案は財源不足に対して、あくまでも一般会計繰入を行わず借入金と値上で対応するものです。15％もの大巾値上は後年度の財源確保及び借入金返済のためです。しかし、25年度以降も財源対策のため、保険税の値上を行うことを前提にした内容です。
15％値上は1人平均で 年約1万６千円の負担増
協議会では委員から保険税負担を軽くするため、２億４千３百万円の半分でも一般会計からの繰入ができないかとの意見が出され、協議会として一般会計繰入を行うことを確認しました。しかし、保険税を15％値上することには賛成多数で了承しました。
15％引上げは1人平均で年約１万６千円もの値上げ、総額で約１億７千万円の負担増です。４人家族では約６万３千円。この物価高騰の中、大幅値上を了承することを認めることはできません。
協議会は24年度の保険税の大幅値上を許すな
知立市の国民健康保険は２０１７年度から愛知県の運営（県域化）に移行し、県が示す1人平均の標準保険税に基づく税の賦課・徴収へと変わり、高すぎる国民健康保険税を抑えるための一般会計繰入もやめました。
知立市はこの間、会計内の基金を活用し、国民健康保険特別会計を運用してきました。しかし、県が示す標準保険税と知立市の保険税の差額を解消するため、３度の値上を実施するも、基金は23年度末でゼロとなり、市は24年度の大幅値上げに踏み込もうとしています。
日本共産党は12月議会、令和６年度の保険税について、基金ゼロ、一般会計繰入もない場合、大巾値上になるのではと指摘し、一般会計からの繰入で保険税据置を強く要求しました。運営協議会は市民のくらし守るため、大幅値上げにお墨付きを与えるべきではありません。
国費1兆円を入れ、協会けんぽ並みの保険税に
国民健康保険は他の公的医療保険に比べ、低所得の高齢者の割合が高く、医療給付費が多くかかる構造的問題を抱えています。医療給付費を全て保険税で賄うには無理があります。 国は県域化について、国民健康保険の構造的問題の解決及び財政の安定化を図ると説明していましたが、全て国民健康保険加入者へ負担を押し付けており、構造的問題は深刻になるばかりです。国は問題解決のため、かって全国知事会が要求した、国費1兆円を入れ、協会けんぽ並みの保険税に引き下げるべきです。
市はあらゆる段階で国へ要求すると同時に、実現するまで一般会計繰入を行い、値上を回避すべきです。
